Sun Set Days
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2003年08月16日(土) 『パイレーツ・オブ・カリビアン』+少し遅い夏休みの計画

 Daysの更新に少し間が開いてしまった。
 別に普通に働いていたり普通に遊びに出掛けていたりという日々だったのだけれど、なんだかんだで慌ただしくしていたというのが理由なのかもしれない。

 まずは、先週に観た映画のことを。

 恒例になりつつある仕事帰りに後輩とレイトショー。今回観たのは『パイレーツ・オブ・カリビアン』。
 とにかくもう、ジョニー・デップに尽きると言ってもいいような映画。
 もちろん、普通にとてもおもしろいし、夏休みの娯楽映画としても文句なしなのだけれど、その作品の印象を深めているのは、紛れもなくジョニー・デップ演じるジャック・スパローだった。
 ジョニー・デップが演技のうまい存在感のある俳優だということはよく言われていることなのだけれど、今回の役を見ているとそのことをより強く実感させられた。さじ加減を間違うとただの奇人になってしまうような一種独特な人物、その言動を妙なリアリティを持って演じることができているのだから、まったくちょっと呆れるように驚いてしまう。

 映画のストーリー自体は、パンフレットの頭に書いてあるあおり文句、

「闇の力に囚われし海賊…自由を愛する孤高の男…そして、謎を解く鍵を握る恋人たち…いま魔の海を舞台に、彼らの運命が熱く交差する!」

 というそのままなのだけれど、その自由を愛する孤高の男を演じているのがジョニー・デップで、終始惹きつけられっぱなしだった。
 2時間23分もある結構長めの作品なのだけれど、全然時間を感じることもなかったし。

 いい俳優はその役柄の人物像を的確に掴んでいるもののはずで、それは感覚的なものに加えて的確な言葉で表現できるということも同義のはずで、パンフレットを見ていたらジョニー・デップのインタビューにこのような言葉があった。


 演技というのは、自分が役になりきって演じて、それに相手の反応を受け、そこにまた反応するって感じだからね。僕はジャック・スパロー船長というのは、人と一緒にいても、ひとりという感じの男だと思うんだ。かつ周りの人間が自分のことをどう思おうが関係ないという男。彼には大きなひとつの目的があり、それを達成させるためなら、まわりの思惑なんてどうでも良くて突き進んでいく。(パンフレット)


 この言葉がジャック・スパローの人物像を表していて、それが的確なところはさすがなのだと思う。よくパンフレットを読んでいると様々な俳優たちが自分の演じた役柄について「○○は〜な人物なんだ」と述べているものだけれど、実際の所それを読んでいてぴんとくるときとそうでないときがある。もちろん、そういうのって自分がその映画のその登場人物に感情移入できたかどうかに左右される面はあるけれど、それでもこのジョニー・デップの言葉のように「ああ! そんな感じ!」と瞬時に思えるようなものはそれほど多いわけではない。
 そんなふうに把握している人物について、実際には体全体や表情や手の細かな動きなどで表現するのだから見応えがある。たとえば、映画の筋でもなんでも一度自分の中で要点をまとめていると誰かにわかりやすい説明をすることができるように、一度その人物について要点をまとめておくと、その人物になりきりやすいという面があるような気がする。そして特徴的なところを掴んでなりきったら、力を抜くようにそのキャラクターに同化し、上の言葉にもあるように、反応を返すことでリアリティを持たせ、多様性や深みを与えていくということができるのだと思う。

 ジョニー・デップがこの映画の成功を左右する云々という言葉がプロデューサーのインタビューの中にあったけれど、まさしくそれはその通りで、『ロード・オブ・ザ・リング』のエルフ役のヒーローも、『ベッカムに恋して』のショート・カットの利発そうなヒロインも、ジョニー・デップの存在感の前にはかすんでしまっているような感じだし。

 夏休みに映画! という気分のときにはオススメです。


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 9月に世間的には少し遅い夏休み(8連休)があるのだけれど、最近は毎日ちょっとずつその計画を立てている。
 フランス(主にパリ)に一人旅に行く予定(5泊7日)。
 大学のときに仏文ゼミだったくせにフランスには行ったことがなくて(ずっと憧れていたのだけれど)、機会は作らないとないなと思い立って行くことにしたのだ。フランス語も単語はなんとなくわかっても喋れないし、でもまあ行けば何とかなるとまたいつもの無謀な感じで。
 これまで具体的に行くという計画を立てていなかったので最初はどこか漠然としていたのだけれど、ガイドブックを2冊購入して、いろいろページを手繰っていくうちに、結構具体的に思い描けるようになってきた。
 遠足でも前の日がかなり楽しくて、ただどんなに想像を膨らませても実際に訪れてみると予想できない部分があって楽しいものだけれど、今回の旅行もそうなればいいなと思っている。
 一人旅なのでツアーではなく、航空券とホテルをそれぞれHISに頼んであとは完全にフリーのプラン。
 ちなみに、航空券はすでに購入済み(直行便で15万3000円。うう……高い……)で、ホテルも押さえてもらいたいところはすでに伝えてあってほぼOK。
 
 その絡みでホームページなんかも結構見ていて、そういうのが楽しかったりする。


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