うーむ。 相変わらず引っかかる部分が沢山あるんですよね。前のおとなしい男の子が実は家族が生きていて、犯罪を犯したのだ…という事をネタにされて怒って殴ってしまった事、今回のホームの子が彼に捨てられて、それに腹を立てた別のホームの子がその彼を殴ってしまう事。 確かに人に怪我をさせてしまう事はよくない。でも、何故暴力を振るわなければいけなかったのかという事が取り上げられないんですよね。あくまでホームだけでしか真実は語られない。 そして、あたかも被害者ですと、自分の子供には非はないと何故自分の子供が殴られたのか…という事を知ろうとしない親が、ホームを壊そうとする。 そこって泣き寝入りしないといけないわけ? 殴ってしまった。 という事だけを中心にして物語は進んでいますが、その背景を取り上げようとする気はないのね。 別にリアリティを求めるわけではないけれど、ホームの人間は真実を知っているのに当事者を守ろうという姿勢がないのに吃驚ですよ。 単に警察に行けばいいのか? そうじゃないっしょ!! だから井上さんの脚本は甘いんですよね。自分の都合のいい展開にする為に目をつぶっている部分が多すぎるんですよ。 「いい話を作りたい」 ってのは解りますよ。「泣かせたい」と思うのも解ります。 でも、そればかりで、視点がキムタクメインというか、いかにキムタクが自然に子供たちの気持ちをわしづかみしているのかを描く物語になっていて、それしか感じられないのがなぁ… 今回の男の子の演技がとても良かっただけに、勿体無いですよ。 何でこう独りよがりな脚本しか書けないのかなぁ。それを絶賛している人がいるのもちと不思議だったりして。
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