昔から話すスピードが遅くて、 しまりのない自分の声にコンプレックスもあって、 声を発することが苦手だった。
小さな声でモソモソと話す私に、 イライラさせられた人も多いと思う。
心で感じたことを脳に伝え、 頭の中で2、3回転がしシュミレーション。
語弊はないか。 簡潔か。 冗談で通じる範囲か。
それが終わると今度は声の質を選んで、 適切な表情も考慮して、 ようやく私の思いは口から出ることができる。
近頃この作業が一際苦手になってきた。
私が現実世界よりもネット世界で饒舌なのは、
確認作業が目でできるからだ。 大きな声でなくても伝わるからだ。
携帯電話は今日も電源がきれたまま。
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