タバコが無くなった事で、それを買いに外に出ることが出来た。薄暗くなった頃を狙って、足元を見ながら徒歩1分の自販機へ。鎧の何もかもが剥がれ落ちてしまっている私には、すれ違う人の視線にすら怯えていて、自意識過剰っぷりも災いし、相手の視線と自分の視線がぶつかった瞬間に、今の私はちゃんと世の中に溶け込んでいないのかと、不安に叩き落される。だから一人での外出は難しい。誰かが一緒にいてくれたら、私の全神経はその人に注ぐことができるのに。