2017年03月31日(金)
サンキューカルテット。ドーナツの、穴。
ほんとほしい。
真紀さんは、何もかも捨てていく。 本名も生まれた町も。 夫が殺した(と思った)女も捨てて逃げようとする。 そして夫を捨てたあとは、夫にもらった詩集も焼き捨てる。 「わたし、疑惑の美人バイオリニストですよ?」と 演奏家としてのプライドのようなものも捨てる。 そういえば、あの家に住み始めた時も 「カーテン買ってきました」と誰にも相談せずに 元のカーテンを捨てる前提で話を進めてる。
そして、たくさん捨てたあとに残したものを ほんとうにほんとうに、大事にする。 音楽と、カルテットドーナツホール、だけ。
ドーナツホールの「穴」は、「欠けているところ」ではなくて 「自ら捨て去ったもの」だったのかもしれない。 捨てたところがあるから、ドーナツは成り立っている。
サンキューパセリ。ありがトゥーショコラ。
そしてこちらは、軽井沢から熱海を経由して 横浜の日産ギャラリーで会えた、カルテット号。 三カ月、おつかれさまでした。
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