2003年11月10日(月)
すっぱい奥さん
本屋さんに、毎日のように行っちゃうのです。 毎日買うわけではなく、かといって立ち読みするわけでもなく (ちょっとは手にとってぱらっと見るけどね) 並んだ本の表紙を見るだけで楽しい、という、 活字を見るのが好きで好きでしょうがないというそれだけなのです。
んで、雑誌コーナーで気づいたこと。 雑誌のタイトルは大きく分けて3種類。
1/イメージ重視単語型。 anan/nonno/AERA/LEE
2/説明付き○○の○○型。 暮らしの手帖/婦人公論/週間新潮/TVガイド
そして今回気になっちゃったのが 3/形容詞付き型。 すてきな奥さん/素敵な主婦たち/最高の結婚
誰かに、お饅頭の話をするといたしましょう。唐突ですが。 「昨日、お饅頭を食べたんだ」と言っても、大した反応はないかも知れない。 しかし 「昨日、ものすごくおいしいお饅頭を食べたんだ」と言ったら 「え、どこのお店の?」と聞き返されるかも知れない。 それが形容詞の力。 で、この場合、なぜ聞き返されるかというと 「世の中にお饅頭はいっぱいあるが ものすごくおいしいお饅頭は、それほど存在しない」という 前提があるから、です。 「昨日、すっぱいお饅頭を食べたんだ」 このくらい言っちゃえばなおよろしい。 聞き手の興味を一挙にゲット、つかみはオッケーってかんじです。
つまり聞き手を引きつけるための形容詞なら できるだけ珍しいものを、ということになるかと思います。 ただのお饅頭、じゃ弱いのです。
はい、ここで雑誌のタイトルに戻りますよ。 お饅頭の法則を頭に置いて考えると 形容詞は「あまりそういう形容はされない、珍しい」ものの方が 見る人の目を引きつけるはず、ということになります。 雑誌を作る側としては、そういうタイトルを付けたいはず。
ということは世の中には 「すてきな」奥さんも、「素敵な」主婦たちも、「最高の」結婚も 珍しいものである、ということになっちゃうわけで……。 奥さん=すてき、であるというのが常識なら そんな形容詞付ける理由がないわけで……。
こわいですね。
それにしても「形容詞型」は、どれも「結婚/主婦」がらみに なっちゃうのはどうしてなんでしょね。
これまたこわいですね。
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