解放区

2026年06月07日(日) 帰る場所

母の生まれた島があるのだが、そこの郷友会というか、そこで生まれ育った人が集う会というのがある。てめえは小学生の時に一度連れていかれたことがあるが、まあ子供的には知らん人ばっかりで、盛り上がりにも付いていけず退屈した思い出しかない。

それが解散するという。「最後やから、どうか出てほしい」と母に懇願された。「遠い親戚と会う、最後の機会やで」と言われても、正直遠い親戚に興味はない。すでに個人的には終活状態で、もう人と知り合いたくない。明日死ぬかもしれないから会いたい人はいるが、会えなくても仕方がない。

しかし違うルートから、近い親戚が来るかもという話が入った。それは、死ぬまでに会いたい人が入っていたわけですよ。で、急所参加することにした。

その会いたい人は、てめえの祖父の妹。御年96歳。自分が大学生の時に会ったのが多分最後だと思う。と言うことは20年以上会っていない。ちなみに、その人の夫はてめえの出身大学病院で亡くなった。

子供の頃は、毎年夏に遊びに行っていた。いつも陽気に笑う陽気なおばあさん。

2年位前に、ふと思い出して母に聞いた。彼女はどうしているのだろうか? 母曰く「えー、全然知らんわ。死んでるんじゃね? だって生きてたら100歳超えてるで」

その母の記憶は間違っていた上に、彼女は生きていた。「色々連絡とったら、生きてたわ! 来週会いに行ってくるわ!」と母。てめえも会いたかったが、その来週は仕事ですわ。

会ってきた母曰く「意外と元気やったわ」やて。

それから日も過ぎ、ようやく会えた。すごい歳なのに、普通に歩いてた。いやあ、人間ってすごい。そしてずっとてめえの方を見ていた。きっと亡き兄(てめえの祖父)に似ていたのだろう。よく言われるんです。

そんなわけで、てめえの冥途の土産もできました。

ちなみに郷友会の最後はカラオケ大会。昭和の演歌が続く中、てめえより若干お姉さんな方が歌った「帰る場所」にちょっと感動してしまった。てめえには帰る場所はないんですが、この曲は沁みました。


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