昔書いてKさんに送った「猫」とか言う雑文を探してみたが、見つからなかった。きっと捨ててしまったのだろう。駄文だったからどーでもいいや。
内容は、馬券生活を終えてすぐの話で、旅館でアルバイトしたときの話だった。夕方からの仕事だったが、たばこの煙が渦巻く厨房の中で、くたびれた中年のおばちゃんとくたびれた話をしたり、客の寝床の用意をしたりした。
夜に、あてがわれた従業員用の「寮」に行ったがまったく寝付けず、夜の京都の町を一人歩いてみた。終電間際の駅のそばで、酒臭い男が妙齢のねーちゃんを口説いていた。下手くそなギター弾きが、ギターを掻き鳴らしながら何かを叫んでいた。
馬券生活をやめた直後だったので、金銭感覚が狂ったてめえには、翌日の昼まで働いて1万円ももらえなかったことがなんとなく新鮮だったことはよく覚えている。
ま、どーでもいいわ。その旅館の名前は「本能寺会館」だった。
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