ああ、今度吉田拓郎の話を書こう。こっちに書こうかと思ったけど、やっぱやめ。母が好きだったせいでガキのころによく聴かされた。彼の詞は好き。独特。奥田民生も同じように独特。
20世紀の名曲は何か、と聞かれたら、てめえは迷わず3曲を挙げる。後半に偏りまくっているのは、自分の生きた時代だからだろう。好き嫌いは別として、「アジアの純真」「Automatic」「カブトムシ」ですなあ。おお女性ボーカルばっかりだ。まじめに答えるのならば「青空」「上をむいて歩こう」かね。
アジアの純真は、井上陽水が天才であるということを思い知った。あれほどの詞は、才能がないと書けない。なんとなく単語を微妙に羅列して、深い意味を持たせているかのようなことは自分もたまにするが、あんなものは言葉遊びである。しかし、アジアの純真は本物の言葉遊びだ。完璧だ。最後の「アクセスラ〜」でさりげなくマイナーチェンジしているのも奥田民生らしくていい。
Automaticは、初めて聴いたときにまじびびった。この人のほかの曲にはまったく魅力を感じないが、この曲だけはいくら聴いても聴き飽きない。あの物悲しいメロディーがいい。あれも天才だ。
カブトムシは、単に思い出が詰まっているだけである。植木屋のしんどかった日々を思い出す。しかし不思議なことに、今思い出しても楽しい思い出しか出てこない。まあ、そういうものだと思うが。細やかな歌詞も魅力だが、最後の一行ですべてが台無しになっているアンバランスさもいいかもしれない。それを狙っていたのだろうか。
寒い。帰って寝る。
|