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2004年12月09日(木) 先生のシャツ選び

先生が先日のエルメスのシャツ・オーダーの仮縫いに行ってきたと話しをしてくれた。

そこの店員が薦めてくれたと『シャルベ』のシャツの話しをして来た。

シャルベとはフランスの高級シャツ専業メーカーで

右岸のエルメス、左岸のアルニスと言わしめん、本国フランスでの比喩的比較の対象で言えば

右岸に入る最も有名なシャツ・メーカーだ。

イタリアにはカミーチェ(シャツを指す)のサルト(縫い士)が大勢居るが、フランスには意外と少ない、若しくは知られて居ない。

イタリアのカミチェリアたちはハンドメイドにこだわり、機械生産を嫌う。

スーツやシャツ・サルトのメッカ、ナポリでは『アンナ・マトゥッツォ』と言う新新気鋭の女性カミチェリアがいる。

従来の襟芯を含まない、柔らかく襟のロールが綺麗なのが特徴のシャツ・ブランドとして近年の日本でも名高い。

イタリアではス・ミズーラと呼ばれる、フルハンドの仕立てが珍しく無く

日本でも有名メーカーや百貨店で度々行われている。

俺自信も『サルトリア・アットリーニ』や、日本の『リング・ジャケット社』製のパターンオーダーを試したが

知識無くしては、いかにオーダーと言えど、満足は得られない。

そして、良いものを見分けるには、やっぱり試して見ない事には知る事も無い。

いい物わるい物を知ってその際の転ばぬ先の杖、審美眼となるからだ。

先生は俺のおすすめで先日も『ラベンハム』の乗馬ジャケットを購入した。

周囲から誉められたそうでとても嬉しがっていた。

そうなると薦めた俺も鼻が高い。

同じく嬉しかった。

こうして先生は良いものを回り道無くして知って行く。

やっぱり男30〜40となれば、相応しい審美眼を持ち合わせたい物だ。




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