++ diary ++
- 諸行無常 -
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病に倒れて早何月と闘っている『やつ』から時々メッセージが携帯から飛んでくる。
彼は術前になると意気消沈し、心細さを訴える。
今日は移植手術をビビって連絡してきた。
それはそうだろう。
話しを聞いただけでも身がすくむ。
それを術前に看護婦から聞かされれば、それだけで身がすくむのは仕方無い。
ただ彼が俺に求めているのは『強さ』で有って『慰め』では無い事だ。
俺の口から出る『悪い口調』と『強い言い切り』を欲しがっているのが解かる。
人と同じ言葉を欲しがるのなら、あえて俺にいまさら声をかけて来ないと思ってるからだ。
病人にとって『がんばって』とか『だいじょうぶ』とか、そういう気持ちも欲しいだろうけど
強く頑張る時に支える言葉や叱咤ってのは欲しいもんだ。
それを胸に負けるもんかって気持ちで頑張れるから。
俺は彼に色んな言葉を送った。
強い俺で居る事を彼に伝えるために言いたく無い言葉も言った。
でもそれで彼が意志を強く持てるなら、頑張ろうと思ってくれるなら
それも仕方無いと思った。
たとえそれが偽善と感じられてもだ。。。
toto
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