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2004年01月23日(金) |
ラルフ・ローレンのブーツ |
同名のブーツをかれこれ10年近く履き続けている。
形は茶色のシュリンク・レザーのストレートチップで編み上げ。
そしてインナーに紺色のフリースの内張りが施されている。
なぜラルフ・ローレンなのか。
その昔、ラルフ・ローレンがブームとして追いやられる前からラルフの直営店と言うのは
銀座と原宿の2つだけだった。
当時都内にいた俺は良く原宿のクエスト内の店舗に足を運んだ。
なぜこの2つの直営店に足を運んだかと言うのには訳があり
この2店でのみ、日本国内では取り扱わない製品やPB(プライベートブランド)を扱っていたため
国内のラルフはライセンス生産している為、ライセンスには殆ど興味の無い俺は趣味性趣向性だけでここに通っていた。
それほど店内の什器やディスプレイ品に興味をそそられる上、テーマ作りが上手なのでVMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)の上でも格好の目安となる。
元来ラルフはネクタイ屋からスタートした苦労人。
アタッシュケースに自分が作ったネクタイを持ち歩き売り歩いたのである。
それが彼の原点であり各国のライセンスによる商売で財を成したと言うわけだ。
今やアメリカファッション界の草分けとも言えるだろう。
日本はライセンスを取ると可笑しな使い方をする企業が多くその殆どが上手に表現されずにブランドをダメにしてしまう。
たとえばフランスの『ニナ・リッチ』『ランセル』などや、イギリスの『バーバリー』『アクア・スキュータム』など沢山あるのだが
ラルフローレンも初めはそうだった。
綿のベスト、カーディガン、クルーのニット、BDのシャツだけで商売になるほどそのライセンスのイメージを破壊した時期が有った。
日本はライセンス生産で当たると直ぐに模造品が後を追い、結果的に真贋も知らぬまま宣伝効果として、よりそのブランドを効果的に知名度を上げる結果になる。
話は戻るが先述のブーツはシュリンク(熱収縮)をかけた革を使用し防水になっており
底材はビブラムのソールそしてオイルドコートをさらにしてあるので
フリースのインナーで暖かい上に丈夫で水に強いというまさに俺にとっては
究極の雨・雪の為の靴となった。
10年経った今でも、値段に係らず気に入ったものは、大事にする性格の俺はオイルや手入れを欠かさないので、イツまでも綺麗なままでいる。
当時これを手に入れるために日本全国の在庫を探してもらい取り寄せてもらった。
原宿店の店員たちは教育もしっかりされていて、とても関心する事が多かった。
まさに『古き良き時代のラルフローレンの店で信頼と確実な商品を購入する』
と、言った気分を味わえる数少ない店の一つだった。
同じように顧客として扱われていた店に二子玉川のエンポリオ・アルマーニ、有楽町PISA内のエルメス、銀座ロエベの本店などが
有ったが、どこも三種三様でそれぞれが違ったサービスと顧客管理を徹底していたので
買う側としても満足の行く至極の時間となった事は言うまでも無い。
やはりいい店にはいい店員がいる物で、店の敷居に係らず万能な接客の出来る店に
人は集う物だと改めて思う事が多かった時代でも有った。
toto
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