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- 諸行無常 -
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2003年12月06日(土) |
カルティエ・パシャ・メリディアン |
同名の時計を3年位前に買った。
ずっと大事にして持っていた。
自動巻きで24時間計が付きGMT機能が付いている。
もともと時計が好きで色んな時計をして来た。
昔商売を駆け出しの頃、何度か質屋に質草に入れて助けてもらった時計も幾つか有った。
これまでにブルガリやル・クルトや色んな時計を処分して売ってきた。
売らざるを得ない形で売って来たのでやっぱり悔やまれる。
おれの大事にして来た時計やアンティークは、おれと一緒に色んな時期を経て来ているし
色んな苦楽を共にしてるから、思い入れもまた深い。
自分が大事にしていたものを手放す時の寂しさってとっても苦しい。
現代にも売っている物ならまた買えば良いと思えるかも知れない。
でもそうじゃない。
おれは生きるために働き頑張り、幸せを得るために毎日を働き頑張る。
尊い物を得るために、物は時間に変えられない。
いつか昔話を笑える様に一日でも早く前の余裕有る毎日に戻りたい。
人にはかならず晴天の霹靂と言う物が付いて回る。
それを受け止めた人間がそこで受ける壁の大きさをどうやって越えるかによっても
人の幸せの価値観や思いも変わるだろう。
今は時間と言う、おれにとってもっとも尊く大事な物として感じた物を得るために身を削り
痛い思い出の一部も削っている。
カルティエのこの時計を譲る人が『○○さんの持ち物だから安心して買えるし大事にするから』と
言ってくれた。
次のオーナーの手元で大事に愛されて欲しいと思う。
今、この時計は定価45万で売られているが、同じタイプの物はモデルチェンジをしたため
新品での入手は不可能になった。
去る心の1ページがとっても重いものになった。
さようなら。
おれの時計。
toto
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