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- 諸行無常 -

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2003年09月26日(金) 十数年ぶりの再会

今日夜中まで仕事をしているとよもや十数年ぶりかと思われる昔の後輩分が挨拶にきた。

聞く所によると彼は今立派に銀行員をしているらしく、ベッピンな奥さんも貰い、子供もいるそうだ。

どうも俺の中で銀行員、警察官、税務官、市役所員と言った、いわゆる難しい顔色の職業の人間がどうもニガテだ。

理由は全員融通が利かない所なんだな。

彼は本当に良くなついててくれた。

当時俺をしたってきた後輩分は沢山いて、今はみんな立派に結婚も職業も持って頑張っている。

しかし俺はこの様な種類の人間には一種条件反射のように自分を作り、言葉をついて話してしまう向きがある。

この気持ちをわかるひともいるだろうか。

俺は彼がみょうに言葉使いから何から銀行員然としている事に

いささか嫌な気持になった。

かつては共に馬鹿をしていたのだが、今はこうして社会の中の一部に溶け込んでいる彼。

俺は昔にすがり過ぎる所があるせいか、こんな下らない事に気持ちを奪われる。

今日は何年かぶりに気持ちを揺れ動かされた気がした。

動揺だ。

自分だけが社会から取り残されている気がした。

何とも言えないこの不思議な気持ちに今日は取り乱された。

仕事が途中から手に付かず、なぜ、自分がこんな気持になってしまったかもわからないでいた。

俺は俺でいた人生が、少し違って薄れて見えた気がした。

自分と言う存在の薄さを少し感じた気がした一瞬だった。


toto