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- 諸行無常 -

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2003年07月11日(金) 陶酔傾倒の堕落〜カミングアウト〜

映画、ザ・ビーチを見た。

主人公のバック・パッカー、レオナルド・ディカプリオの好演と快楽だけを求めた結果の堕落の

最期を記した物語だった。

人間誰しも快楽に溺れ我を忘れるときがある。

おれはもうすでに時効だろうから告白すると、十数年前に葉っぱをした事がある。

当時はいい事と悪い事の区別が出来ていても、覗かずにはいられない

世界と言う物があり、おれも他聞にもれず、その経験をした。

おれは理性が強かったせいか余り効果が無かった方だ。

当時付き合いの有った、六本木経由で流れて来るナイジェリア人や

産業留学で日本の工場に技術研修に来るザンビア、アフリカ系人たちから

色んな事を教わったり、ともに遊んだ。

ナイジェリア人のソニーは俺を特に気に入ってくれた。

『ナイスガイ』を俺に連発し、今考えれば、馬鹿にされていた日本人の

いい例だったのかも知れない。

ソニーとは 良く一緒に遊んだ。

昼夜問わずソニーは俺を誘いに来てた。

日本では無一文なソニーもナイジェリア本国に帰ればジャガーが一台、ベンツが一台と言う ブルジョアの人間だった。

内密に日本から中古家電製品を本国に(無論コンセントを変えて)輸出して

売買していた。

ソニーは俺に ナイジェリア産の 葉っぱを 良くくれた。

安くても1万分以上の物だが 極上な品物だ。

おれはそのままでは効かなかったので、某六本木通りに面した

雑貨屋でペットの香水を買った。

(経験のある人ならこれが何かはわかると思う)

そして、それを片方の鼻から吸い、心拍数を高める。

前の日記にも出てきた先輩の刈間さんは 吸いすぎて

しょっちゅう飛んでいた。(鼻につくとヘルペスのようにかぶれる)

そんなこんなを繰り返していた時、女遊びもした。

まさに愚弟どもだ。

以前某車メーカーのCMで流されていたレゲエシンガーを呼んでパーティーを

しながら悪さに耽っていた。

俺たちはいつも十人ほどでツルンでは外国人の溜まり場に遊びに行き

時にはアメリカ人のスコットのバーに行き色んな話もしたりした。

スコットは良く喧嘩ばかりしていた。

兄弟喧嘩でも肋骨にひびが入るまでしていた。

あの時の俺たちはまさに怖い物知らずだった。

なにも怖くなかった。

仲間と言う物が存在し、堅い絆で結ばれていたからだ。

やがてソニーもビザが切れる様になり、俺にナイジェリアに来いと進めてきた。

ナイジェリアに10万持って行けば1ヵ月ハーレムだと言われ

「そのうち行くよ」と話し 結局それ以来あうことが無かった。

ほかの企業留学の連中も帰って行った。

今も当時の写真を見ると楽しかった時を思い出す。

その写真は色の白いのは俺だけしか映っていない。

いま考えると本当におれはどこにそんな自信があったのだと関心する。

いつもバタフライを持ち歩いていた。

物騒だとみんなに言われていた。

いつか魔がさして事件を起すんじゃないかと言われていた。

おれは色んな世界を覗いてきた。

結果的に色んな世界の怖さや体感が自分の経験で言葉をつくようになった。

ある日、知人が葉っぱの所持で捕まったと聞かされた。

慌てて全てのパイプからなにから 全て川に投げ捨てた。

実家に眠っていた草も捨てた。

それが最初で最期の大人への転換期だったかも知れない。

芋づる式にわっぱを掛けられる人を見てきた。

いつか自分たちに及ぶかも知れないその問題にいつもビクビクしていた。

ある日殺人事件がおきた。

当時世話になってた社長の同級生が車で人を引いた。

即死だった。

ホンダ・プレリュードのフロントガラスには血のり。

でも、痴呆老人の徘徊だったため無罪になった。

でも、そのひとはその後、シャブでも立件されたが 初犯で釈放された。

笑いながら喧嘩をする、おれの知っている中で最も怖い人だ。

でも、俺の友達と結婚した。

類は友を呼び、そんな感じに知り合う人は、犯罪を犯し、後を断たなかった。

おれはやがて自分で商売をしようと心に決めるまでの間

随分と無茶をした気がする。

だからこそ、罪の重みや、怖さを知っているとも言える。

快楽に溺れる事の怖さも知った。

人間だれもが楽なほうに流れたいに決まっている。

でも、初めて体感する自分の欲望に耐え、打ち勝つ、自分の強さが無い限り

人の助言は聞いた方がいい。

それが結果的に自分を救うと気付くからだ。

いい年になって、デビューしてしまうと、中々抜けられない物が多い。

人生は自分の一度だけの人生だから、勿論好きな事をして

楽しい未来を作れればそれに異論は無いが

やはり、黒く汚点の残るような自分の惨めな部分と言うのは

作らないに越した事は無い。


人の道は人の作る道であり、他人が作ってくれる物ではない。

欲望や誘惑に闘うのは自分。

自分の代わりは自分しかいないのだから・・・。








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