3月20日は悲しい日である。 - 2003年03月20日(木) 旅行に行く前よりも部屋が雑然としている。 派手に買い物をしたのだから当然なのだが、 どうにもならない段ボールの山が手強い。 依然として原寸大倉庫番な生活を送っている。 そんな大掃除兼模様替えももはや何日目だろう。 少し鬱に入ってきたので書くことで紛らわすとしよう。 8年前、つまり1995年の3月、中学を卒業した僕は友人と東京にいた。 17日にRolling Stonesの東京公演を見て、19日に秋田に帰った。 そして20日に高校の入学オリエンテーションがあった、と言うより、 そのために19日に帰らざるを得なかったのだ。それだけの理由だ。 学校から帰ってテレビを見て愕然とする。 「地下鉄サリン事件」 高校の日程や教団の決行日が一日ずれていたら 多分僕は今と違う場所にいただろう。 高校に入り、最初の化学の先生は、神妙な面持ちで 教団の主要メンバーの一人が大学の研究室の後輩だったと告げた。 僕らはそんな偶然と常に隣り合わせにある。 テロは許されない。 爆弾テロもバイオテロも。 科学者を犯罪者に仕立て上げるのは誰だ? アインシュタインの誇りを穢すのは誰だ? 政治、 宗教、 個人の身体的特徴。 初対面の外国人との会話でこの3つは絶対に話題にしてはいけないトピックスだと 中学のとき英語の先生に教わった。最も無難なのは天気の話題だとよく言われる。 ネットの世界は言わば読者の全てが国籍不明の異国人であるからこれまで この禁忌に触れるような真似は極力避けてきたが、今日だけは言わせてもらう。 世界中の多くの人と同じように、 戦争での解決には反対である。 自分の物差しで他人をはかってはいけない。 自分たちの教義や願望を他者におしつけてもいけない。 解り合うには手間がかかるのだ。 当然ながら日本政府の対応に失望したという国民が多いようだ。 でも、日本がアメリカに追従するのは数十年前から決まっていることで、 このように何かある度に野党が息巻いて、与党が非難される。 半ば慣例行事と化している。(やらなきゃ国家としてまずいわけだが。) たまたま今回矢面に立った総理大臣が彼だった。ただそれだけのことだ。 憂うべき現状を変えようにもその取っ掛かりは南京錠で堅く閉ざされ、 鍵はその向こうの箱の中にある。鍵を取り出せる人はいない。 僕らが住むのは暗闇か、それともただの盲目か。 BGM : 『WAR』 / U2 今日のような日は「Sunday Bloody Sunday」が悲しすぎるほどよく響く。 How long, how long must we sing this song?
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