spare the rod? - 2002年10月21日(月) 「優しくする」ことと「甘やかす」ことを履き違えていた時期がある。 それに気付かずにいるといつの間にか堕ちて行く。 驚くことに堕ちて行くのは自分なのだ。そしてその様を眺めるのも自分。 一片の曇りもないあの日の自分が、もがき苦しむ自分を見下ろしている。 手を差し伸べるわけでもなく糸を垂らすわけでもない。ただ見下ろしている。 一言だけ噛みしめるように、諭すように、彼は言う。 甘やかしてダメになるのは相手以上に自分なのだと。 女性にスポイルされるというのはこういうことなのかもしれないと思った。 男をダメにする女が悪いのか、それともそういう女にした男が悪いのか。 いくら考えても答えは出ない。 自分さえしっかりしていれば未然に防げたことだとしても、 その時点では大局的に見通した判断がつかなかったり、 そうせざるを得ない状況に追い込まれたりということがある。 できるならあのとき、冷たく突き放せば良かったのだろう。 しかし、相手を知るほどに執着心は強くなり、失うことを何より恐れた。 優しく突き放すこともできず、突き放す優しさすら持ち合わせていなかった。 堕ちた先で迎えた終焉は、穏やかな大惨事。 もう二度とあの場所に還ることはない。 戻らない時間を憂うこともない。 ただ、同じ過ちは繰り返さない、それだけを刻まれた傷跡に誓う。 そしていつか、上で見下ろしてたアイツをぶん殴ってやる。 Thank U for hearing me. Today, a child is gently speaking, inspired by his diary on Oct 18th. BGM : 『ありがとう』 / あずままどか
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