speak like a...child

 

 

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受話器 no 向こう de... - 2002年07月27日(土)

昨日は暑い一日だった。
面接は昼で終わったので帰ってきてから
部屋の掃除をして布団を干した。
久々に家事らしいことをした。

試験も一段落したので貴方にメールを送ってみる。
ちょっとした近況報告。
最後に付け加える。

『そちらはいかがお過ごしですか?』

送った直後に電話が鳴った。

「もしもし〜♪」

元気だ。
というより陽気だ。
街の喧噪が溢れ出す。

どうやらもうできあがってるようだ。
週末は一週間の鬱積を発散するいい機会なのだろうけど、
会社の飲み会というのはいつも僕を不安にさせる。
見えない世界に嫉妬しても無意味なことは分かっているが、
こればっかりは仕方ない。

会話をしたのは10秒か20秒だったろう。
それでもメールでは見えにくい貴方の様子がよく分かる。
ちょっと声を聞けただけでも十分満足なのだ。

「うん、そんじゃーね。」

そう言って切ろうとした瞬間、向こうで男性の声がする。

「オイー、彼氏かよー。」

会社の同僚か、先輩か。

僕は彼氏じゃない。
それは事実だ。

電話を切った後で貴方はちょっとふくれて愛嬌混じりに

「違います〜♪」

と答えるのだろう。


ここのところ、貴方の顔を見たいという激情は鳴りを潜めている。
それは何故かは分からない。
貴方の笑顔もうまく思い出せなくなった。

ただ今は、貴方と会って話がしたい。

貴方に対して、悲しかったことと
苛立っていることが一つずつある。

それが解消されたら僕は再び貴方を求めるのだろうか。
再び貴方の笑顔に逢って、素直に幸せだと感じられるだろうか。

僕の中で何かが変わろうとしている。

とにかくちゃんと会って話がしたい。


変革は悲しくも寂しくもない。
ただ、どう移り変わりゆくのか、
それをしかと見届けたい。

心と体、啐啄の機会はいつも難しい。



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