:::排出系列:::




俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。





2001年08月23日(木)  It's A Beautiful Day

セリは、食器棚から グラスを一つ取り出した。
氷を 3つグラスに入れて、ソルティドッグの缶をあけ、
グラスに注いだ。

そこから離れ、ファウンデーションのコンパクトの鏡で自分を見ながら
セリは、薄い唇に真っ赤な紅を引いた。

もう一度、其処に戻り、グラスを持ってリヴィングルームに向かった。

カーテンをあけた。
セリは、無言でその景色を眺めて、ソルティドッグを一口飲んだ。

唇に引いた紅が グラスについた。

なんとなく、セリはカーテン全開にして 窓をあけ、ベランダに出た。



だけど、セリはやっぱり無言だった。

セリには言葉がなかった。
セリには音も聞こえなかった。

セリには真っ赤な紅と、そこしかなかった。

セリのもつ 五感の中の光に 朝日が映った。

セリにはやはり 言葉はなかった。

セリの 真っ赤な紅が 朝日に映えて、
セリの 白い肌と 赤い唇を ドリースみたいに 強調した。




「聴きたくないわ」
と、其処で耳を塞いでいるお嬢サン

聴きたくても聞こえなかったりする私ですが
人が耳を塞ぐような世界の言葉など 聴かなくて良かったのかもしれないわ

目に映る 明け方の街の音に夜の音

すこし、聴いてみたかったかもしれない。


kei ☆メール ☆少女カタルシス



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