++ワタシノココロ++
indexコレマデコレカラ


2002年11月28日(木) 正面突破。

結局、昨日は実家に帰ることはなかったのだが、

知人のお見舞いに2人で出かけた。

家と病院までの往復、結局言葉を交わすことはほとんどなかった。

流れる景色をぼぉっと眺めながら

・・・だけど、やすくんは何も気づけてないんだろうなあ

って考えていた。

部屋に帰ってきても結局言葉を返すことはなく

私は一人分の布団を引いて一人眠った。


そして、今日。

いつもの時間に起きて、洗濯をしながら朝食を作る。

一応、二人分。


出来上がってから、結局コタツで眠ってしまったらしいやすくんに

「朝御飯食べる?」と聞いた。

「・・・ん?いらない」

そんなこと言っても、もう出来てるんですけど。

そんな中でも、お互い意地を張り合ってる、って冷静に見ているもう一人の私が

心のどこかにいた。

兵糧責めは武士道にはずれる、とか

訳わかんない事を考えつつ

やすくんが横になったままのコタツに

トーストとミルクティとオムレツと野菜を並べる。


私は隣の部屋で新聞読みながら、食べた。

やすくんの携帯の目覚ましがなって、

モゾモゾ起きて部屋を出てきて

「歯医者行ってくる」

とぶっきらぼうにいって部屋を出ていった。


部屋を出て行かれたことより、

朝食に手を着けることがなかったことが寂しかった。

結局、やすくんは意地を張ってるだけで

どうして私が昨日からケンカを仕掛けてきてるのか、

どんな気持ちで朝御飯を作ってたのかなとか

そう言うことは全く考えてないことが現れてるようだったから。

1時間以上して、やすくんが帰ってきたけど

一緒にいたくなかったので今度は私が部屋を出た。

一人で街をドライブしたり、本屋に寄ったり。

そんなことをしても気分は晴れなくて、

どんなことを考えてるだろうかとそんなことばかりを思って。

だんだん「何で私がこんなときまでやすくんに気を使う必要があるんだろう」

と思い初めて。

そしたら、こっちに来て初めて

地元に帰ろう、という強い気持ちがわいた。



部屋に帰って、とりあえずのお金と本を一冊鞄に入れて

干してあった洗濯物を取り込んで

横になってるやすくんに「じゃあ」とだけ声をかけて玄関に向かった。


手からこぼれ落ちた車の鍵の音で

やすくんは目を覚ましたようで

「どこへいくの」と近づいてきた。

「帰る」

それだけ言ってドアを開けようとすると

心の奥に詰め込んできたもの心の中でぷちっと音を立てたみたいに

一気にからだ全部から飛び出してきて

自分でも押さえられなくなってた。


お互いの息が上がるまでドアの前でもみあってた。

私は自分でもビックリするくらいの力でやすくんの腕をふりほどこうとしたけど

それ以上の力でやすくんに押さえられてた。


しばらくして

「なんなの?何で急にそんなこと言うの?」

とやすくんがいってた。言葉は落ち着いているけど

かなり動揺しているのが分かる。



言葉を選びながら自分の気持ちをやすくんにぶつける。

その言葉尻で、やすくんは私に何か言い返そうとしたけど

そんなことで、私の気持ちが止まるわけもなく

でも、私のどこかはやっぱり冷静で気持ちは穏やかで

静かに、落ち着いて気持ちを伝えた。



初め、やすくんはそれでも何か言い返そうとしたけど

だんだん何かに気づいたような表情になって

静かに、でも目を逸らさずに

「ごめん」っていった。

その言葉を聞いたら、何だか急に何かが心の中で萎んで

体中の力が抜けて楽になった。




やすくんはこれからも今までと変わらないかも知れない。

でも、今回のことで

何かは確実に変わったはず。そして

何か変わろうとするはず。


私も、何か変われるはず。












逃げなくてよかった。


きき MAIL

投票ボタンです。↓

日記才人の投票ボタンです。↓

++優しいココロの おすそわけ++