よるの読書日記
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2003年12月19日(金) 殺し文句。

『原罪の庭』<篠田真由美/講談社文庫>
ものすごい美貌をむく犬のような前髪で隠す建築探偵・桜井京介。
この贅沢者で鬱陶しい性格の男が主役のシリーズ第五弾。
今回は京介の弟分、蒼の過去編。
想像以上に凄惨で残酷で悲痛な傷が本編で暴かれたわけですが
おそらくそれ以上に辛い目に遭ってるっぽい桜井京介って何者?
神代教授の回想によれば彼らの初対面は京介十一歳の時。
高校時代の一時期は神代家に下宿していたようだし……。
この辺の関係も謎ですが、待て次巻といった所でしょうか。
しかし、気に入らない相手に対して冷酷な微笑を浮かべつつ(この辺重要)、
「嘘おっしゃい。」
こんな台詞が似合う男子大学生って他にあんまりいないんじゃ。
何かちょっと背筋がゾクゾクしてしまいました。変態か私は。


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