2004年02月22日(日) |
休職59日目〜香港旅行2日目(前編)〜 |
今日はツアーの日。
もともとANAのフリープランのツアーでやって来てたんやけど、2日目の夜は「ビクトリア港夜景クルーズ&レストランで夕食」ってのが組み込まれていた。
それまでの時間をどうつぶそうと、しばこあ間で協議した結果、午前中は、シンガポールでもお世話になったパンダバスの歩いて発見!! レトロ香港ウォーキングツアーに参加しようということになった。
やはり異国の地で、テンション高めなのか朝早く目が覚めた。 昨日の夜行った糖朝で朝ご飯を食べて、九龍公園をお散歩しようではないかとホテルを出る。
ここの糖朝。んも〜、すんばらしい。 お値段はお手頃(めっちゃ美味いマンゴープリンが18HKドル(約290円)。他のお食事メニューも高い素材を使ったものを頼まなければ、だいたいのものは20〜50HKドル(約360円〜800円)程度で食べられる。 今朝は、「朝やし、粥だ粥だ!中華粥!」と、こあらは「生菜絲○玉粥」(○は、魚へんに綾のつくりの部分)という魚のお団子とレタスが入ったお粥。私はピータンと鶏肉の入ったお粥(名前忘れた)を食べた。 こあらのお粥に入っている魚団子は何か香味野菜が入っているようで、とても爽やかな味。魚の生臭みも全然なくてとても美味しい。レタスの千切りもいい具合にしんなりしてたし。 そしてピータン!ちょっとクセはあったけど、旨味がギッシリと濃縮されていてめちゃめちゃ美味しかった。黄身は新鮮なレバーに軽く火どおししたような感じ、白身はつるるんとしているけれどもしっかり旨い。今まで日本で食べてたピータンって何?? お粥は日本標準で考えると、丼一杯入っていて数人で取り分けるんちゃう?くらいな量やってんけど、夫婦揃って黙々と、ぺろりと平らげた。げふ。 しっかりお腹がつんだ後で、九龍公園をお散歩。 緑がいっぱいの公園の朝はとてもすがすがしく、こあらと2人ご機嫌で歩く。公園の中には、百鳥園という珍しい鳥を集めた場所もあり、朝の太極拳の後、談笑してはるらしい集団を見たり、法輪功の方々が円になって瞑想していたり。うちらと同じように散歩している人たちも大勢いて、朝からけっこう賑わっていた。 なんちゅうか、いい空気の流れてる場所やなぁと思った。
九龍公園を出た後は、尖沙咀をお散歩して時間をつぶす。 異国のような、でも東京にいるような、不思議な感覚が面白い。
10時半に、待ち合わせ場所の九龍酒店(カオルーンホテル)へ。 ツアーガイドは、タカハシさんという日本人の男性やった。ツアー客はうちら以外に、東京から来たという30代後半と思しき男性が1人。
全員集合したところで、さっそく地下鉄に乗って香港島へ向かう。 香港の地下鉄って思っていたよりずっと綺麗やった。尖沙咀駅から中環(セントラル)駅まで向かう。 結構混んでいたので、スリに遭わないかハラハラしてしもうた。
※香港はスリが多いらしい。プロの集団がいて、「えぇ〜っ??」と思うような技で財布やらパスポートを抜きとって行くそうだ。 なので旅行の間中、気が気でなかった。外出中は、ハンドバッグをガッチリ押さえてキョロキョロしておりました(かなり挙動不審)。 香港のスリは観光客だけをターゲットにしているのではなく、現地の人でも気をつけていないと被害に遭うらしい。この旅行中、3人のガイドさんにお世話になってるけど、皆さん口を揃えて、「香港はスリが多い。だから気をつけて。パスポートは絶対に持ち歩かないように。」とおっしゃっていた。夜のクルーズのガイド・キンキさんは、実際に被害にも遭われたそうな。こわいこわい。
セントラルについたところで、ツアー開始。 まずはウェスタンマーケットへ向かう。 セントラルの海側はオフィス街らしく、日曜である今日は、わりとガランとしていた。 最初に目指したのはウェスタンマーケット。その名の通り、昔、市場があったところらしい(写真は、パンダバスのHPの左側を見てください)。今は、市場はなくなったけれども建物を残して、カフェだの雑貨屋さんだのが入っていた。ヨーロピアンな雰囲気やけど、カフェ以外の店はなかなかちゃいにーず。
そしてそのままてくてくと歩いて行くにつれて、街の色は下町色に染まっていく。あぁ、これって香港♪っていうイメージの通りの街並み。 途中で、お茶の立ち飲みスタンドへ寄る。 日本では見かけないいろんなお茶が並んでいる。「脂肪流去」とか「減肥」という文字に心ひかれるが、ちょっと高そうやったし、既にタンクに入っている状態のお茶から選ぶことにした。
酸梅湯とかいうのにしようとしたら、お店のおばちゃんが、
「これはとても苦いからやめといた方がいい」
と言ってるらしい。 苦いちゅうより酸っぱいちゃうのん?と思ったけど、アドバイスにしたがってやめといた。おばちゃんのオススメとかいうお茶にする。お茶の名前は忘れてしもたけど、甘茶に漢方を混ぜたような味でなかなかイケました。 ガイドさんが飲んではった五菊茶というのも味見させていただいたが、こっちは、甘苦くて、なんというか夏バテとか食欲不振に効きそうな味やった。
紙コップのお茶を飲みつつ、坂をずんずんのぼっていく。
次に着いたのが、骨董街キャットストリート。ガイドさんによるともともとお金のない学生などがガラクタを売り始めたのが由来らしい。 ガラクタのことを、香港ではネズミと呼び、そのネズミを求めてネコ=人が集まってくることからキャットストリートと呼ぶようになったそうな。
お洒落な店などなく、古びていて、適当に品物並べてまっせ〜という店が続く。こういう店って下北にもありそう(こっちの方が面白いけど)。
A cat on the Catstreet.カメラを向けるとポーズをとってくれた。 もう1枚。
キャットストリートを抜け、
「いいお茶屋さんがあるんですよ」
と案内してくれたのは、茶縁坊(チャユェンフォンティールーム)。 3〜4人も入ればそれで満員になってしまう小さなお洒落な店内には、お茶葉と茶器がセンス良く並べられている。50代くらいのご夫婦とその息子さんの3人でやっておられるお店やってんけど、あの恐ろしい「さぁ、日本人よ、どんどん買え〜」というチャイニーズビームが発されることもなく、静かな居心地のいい店内でゆっくりと品物を眺めることが出来た。お母さんが小さな中国風のお湯飲みに入れたお茶を、息子さんが押しつけがましくなく、笑顔で出してくれはった。英語で、
「今、出しているのは、このお茶です」
と、品物を指し示してくれたり。 ウーロン茶を2種類(リーズナブルなやつと、鉄観音)、それとバラ紅茶の3種類をお母さんは鮮やかな手さばきで入れてくれはった。 どのお茶もすばらしく美味しく、そして値段もリーズナブル。
「お茶屋さんはたくさんありますけどね、ここのは安いし、品物に間違いがないんです」 「ガイドブックには載ってないかもしれないんですけど、香港の観光局に優良店として登録されてるんですよ」
と、タカハシさんもこのお店が好きらしく嬉々と説明してくれはった。
いや、もうほんまなんちゅうか、すんごいいい雰囲気のお店やったのですよ。いい品物と、いい人達が、いい雰囲気を醸しだしてて。お母さんはにこにことして穏やかで、息子さんもお母さんに似た笑顔と控えめな態度、そしてお父さんは、「この店に自信を持ってるんだぞ」という風情で後ろに控えてはった。 息子さんは英語が達者やったけど、さらに日本語を勉強しようとしてるのか、レジの後ろに「たのしい日本語 初級」というテキストが置いてあったのも微笑ましかった。
ここで、義妹M嬢へのお土産として聞香杯と茶杯と杯托のセット、それからバラ紅茶を自宅用とM嬢用に。 「いや〜、いい店やった〜。お店の人ごと、東京に持って行きたい!!」
とご機嫌で店を出た。 売らんかな売らんかなと、チャイニーズビームを発さなくても、いい品物を揃え、いい客対応をやっていれば自然とお客がやってくるのだ、そしてそれは国境に関係ないのだということを改めて思ったお店であったことよ。
ここで買ったローズティ♪
次は、香港で1番古いお寺、文武廟(マンミョンビョウ)へ。赤や緑、金色などの極彩色で彩られた建物が、いい感じに古びてくすんで建っていた。今日は何やら特別な日らしく、大勢の人で賑わっていた。 ここは文武廟という名前の通り、文武の神様が奉られており、受験シーズンともなると受験生やその親で溢れるらしい。今日も、「勉強が出来ますように」と祈っているらしき親子連れが多く見られた。 中に入ると、線香の煙でもうもうとしていた。なんか、蚊取り線香に燻される蚊になった気分。
入ってすぐのところに大量の渦巻き線香が!1つで2週間は燃え続けるらしい。 廟内部。蝋燭の火と線香の煙がすごかった。神様のいらっしゃる異空間。
神様の像の左には剣、右には筆が立ててあって、それぞれの願い事によってどちらかを撫でると良いらしい。私は、筆を撫でつつ「おりこうさんになりますように。おつむの病気がよくなるように」とお祈りしてきました。
外観はこんな感じです。
文武廟を出た後は、創業70年とかいう飲茶のお店、蓮香樓へ。
お店の外観。
見るからに「うわ〜、古そう」と思ったお店の内部は・・・・・、「ざ・ちゃいにーず」という感じでございました。 丸テーブルが店内一杯に並んでおり、広東語のおしゃべりっていうかマシンガントークが店内にガンガン鳴り響いている。狭い通路には飲茶を運んでくるワゴンから早く蒸篭を取ろうとする人々がぐわ〜っと押しかけていて、なかなか前に進めない。良くも悪くも中国的混沌に包まれたお店であった。こんなん日本やあり得へん。
しかし、地元の人に評判のいい店らしく、店内は大混雑。別のガイドさん(香港人の女性)が先回りして4人分の座席を押さえていてくれはった。
うちらに席を渡した後、席を取ってくれてたガイドさんが、うちらのテーブルとワゴンを行ったり来たりして点心を次々に運んでくれはった。 食べたのは、
◎春巻(皮がパリパリしていて軽くて絶品) ◎エビの腸粉(米粉で作った皮を蒸したものにエビを包んだもの。つるつるぷりぷりした不思議な触感) ◎エビのシューマイ ◎肉のシューマイ ◎大根餅(お店の手作りらしい。とても大きかった。餅に干しエビのダシがしっかり出てて美味しかった) ◎チャーシューまん(皮も具も甘かった。これはこれで非常に美味) ◎デザートにクワイを材料に作ったとかいう甘いお餅 最後には、珍しいものということで、何やら牛か豚かわからないけどの内臓を湯葉と一緒に炒めた物、これは見た目はグロかったけど、湯葉と一緒に食べるとコリコリとろりとしていて美味しかった。
タカハシさんが、
「ちょっと量的に物足りないかもしれないんですが・・・」 とおっしゃってたけど、ごっつい満腹になりました。香港人ガイドさんが「脂肪を流してくれるからたくさん飲んだ方がいいよ」とおっしゃっていたプーアール茶もたらふく飲んだし。
いっぱいになったお腹を抱えて、さらにお散歩続行。
街の青空市場へ。市場独特の野菜やら魚やらの混じったにおいがぷぅ〜んとただよってくる。 日本では見たことのない野菜を見たり、えらく巨大な茄子やトマトに驚いたり、すんごい色と大きさのエビやカニを見て「これ、どうやって食べるんやろ?」と思ったり、興味津々で歩いた。
ごちゃごちゃしてる場所の嫌いなこあらは、「ツアーじゃなければ絶対来ない!」とつぶやいていた。よかった〜、こういう場所がツアーに組み込まれてて。
野菜屋さんにつながれていた猫。
市場をのんびり歩いているわんこの写真を撮ろうとしたんやけど、わんこさんは恥かしがり屋さんらしく、カメラを向けるとすたこらっさっさと逃げてしもた。残念。
市場見学の後は、有名な香港映画「恋する惑星」の撮影にも使われたとかいうセントラルと半山區を結ぶヒルサイドエスカレーターへ。これはなんと800メートルの長さになるらしい。
長さがわかっていただけるかしら?
1番下から乗り込んで、上へと向かう。
最初のあたりで見えたのが香港の下町風景。
これが、ほんの数分で・・・・
こんな風景に!。ちなみに、これらは警察の建物。
このあたりでエスカレーターを降りて、SOHO地区を歩いて散策。 ここは、欧米人がたくさん集まるところで、お洒落なカフェやらレストランがずらりと並んでいる。うちらが歩いていた時も、回りは欧米人だらけで、「ここはどこや?」という錯覚に陥った。日本でいうなら、青山とか広尾のあたりに似てるかも。 そしてそのままてくてくと歩き、香港の六本木蘭佳坊(ランカイフォン)へ。ここには様々な国籍のバーやレストランがあり、香港の代表的な夜の街らしい。 昼間やったから、わりと閑散としてたけど、夜に来ると面白いんやろなぁ。 確かに六本木っぽい雰囲気。でも、六本木の通りより綺麗やった。
そして、そのまま坂を下って、セントラル駅前で解散。 人数が少なかったので、たったかた〜とペースよく回れたらしくかなり早めの解散になったけど、大満足。
その後、こあらと駅前周辺のブティックなどを見てまわり、スターフェリーで、尖沙咀に戻ることとした。 スターフェリー乗り場周辺の道や広場は、日曜のお休みに友達と集まっているフィリピン人女性(香港にはメイドや子守として出稼ぎに来てる女性が多い)で溢れかえっていた。 茣蓙を敷いて、お弁当を食べていたり、カードゲームに興じていたり、お茶を飲みながらおしゃべりしていたり。 「女3人寄ればかしましい」といいますが、ここは、その1000倍くらいは集まってるんちゃうか?って感じで、んもー、すごい活気と熱気でございました。 日曜のこのあたりはリトル・マニラと呼ばれているらしいです。
フェリーに揺られて、尖沙咀へ。
フェリーから見た香港島。 滞在中、ずっとこんな感じで霞んでた。
尖沙咀に着いてから、しばし、ホテルで休憩。 こあらはシャワー、私は足湯をする。
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