ふと思い立って、実家に電話をし、暫く父と話して切ろうとしたら、母に代わると言う。なんだ、いたのか、と思っていると、遠くで母が話したくない、という声がする。…………もしや、私が、先月の父の誕生日には電話したのに、母の誕生日には忙しくて出来なかったのを根に持ってるのだろうか?と、危惧したが、違った。間の悪いことに、両親の夫婦喧嘩の真っ最中であったらしい。双方に対して、いい歳していい加減にしろ、と言ったが、ありゃだめだ。どっちかが死ぬまでやり続けるに違いない。