毎日のように、あの事件の続報が伝えられる。 銭湯に行って、歩きはじめたばかりに見える赤ちゃんの背中一面の蒙古斑に、一瞬、固まったり、子供の泣き声に過敏になったりする。
こないだから報道されている、餓死寸前で病院に運び込まれた、中学三年生の少年について、何度か書こうとしたが、数行書く度に消してしまった。
悪鬼羅刹鬼畜と加害者側を叩くのも簡単、少年に同情するも簡単。 しかし、一歩間違えれば、恐らく、だれもが、加害者にも、被害者にもなる可能性はあるのだと思うと、軽々しくは書けなかったが、これを読んで、少年が元通りに回復する可能性がゼロでは無いと判って、ほっとした。
この医師の、言葉は、明快で、重い。
「大人には子供を幸せにする義務があり、幸せを守っていく使命がある」
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