としょかん日記
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うちの図書館も築13年でいよいよ棚が飽和状態となってきた。いままでだましだましどうにか過ごしてきたが、いよいよ大改革が必要となった。
まずは特別整理期間を用いて、閉架のスペースを広げる。閉架に下げちゃったらお客さんの目に触れないので貸出されることがほとんどなくなるのだが、背に腹は変えられないと自分に言い聞かせる。だって、毎週50冊前後の新刊がやって来るんだよ。それを入れるスペースを作らないとね。
さて、着手すべきは日本の小説の棚。一般書は情報の古さや類書の数などを理由にざっくざく抜いたのだが、小説ばかりはそうはいかない。古くてもおもしろい小説は数多くあるし、なんたら賞受賞作なんてものは年代関係ないしね。
とりあえずあ行の作家でまずは古そうな本を抜いていく。「とりあえず人気作家でもどうにか1冊抜いてみよう」を合言葉に棚から抜き去る。大江健三郎だって容赦しない。内田康夫だって気にしない。個人的には好きでも綾辻行人や歌野晶午だってかまわない。とりあえずは「古さ」をキーワードに棚から引っこ抜く。
今度は抜いた本の貸出冊数をチェック。10年間で150回の貸出されるとさすがにひるむ。内田様ほんとにすいません。棚へお戻りください。それでも基準を高くして、がっつがっつ除籍または閉架に下げてやる。こういう仕事していると毎回思うのだが、こんなぺーぺーがこんな大事なことを決めてしまっていいのだろうかという思いが頭を駆け巡る。どうせわたしは3月で異動するだろうと、どうせ他にやれる人がいないんだよと二つの理由で心を鬼にする。いいんだ、これで。いいはずだ。
とりあえず今日はさ行の途中まで終わった。除籍・閉架ともに100冊ずつくらいにはなったはず。全てはこれから入る新刊のために。そう新刊のために。とは思うんだけど、ホントにこれでいいんかね。
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