としょかん日記
DiaryINDEXpastwill


2006年05月23日(火) 抜く仕事

棚がきつい。特に小説の棚が。そりゃ、毎週5,60冊の本が入ってくるので、同様の数を抜かないと棚が埋まりますわな。貸出冊数が伸びてくれれば書架の本も減るのも必然ですが、最近うちの図書館は横ばいどころか下降気味な貸出冊数。実を言うと本気でやばいのです。

本当は貸出アップ大作戦を敢行するべきなのだが、現在のところ策なし。とりあえず、目の前の棚から本を抜き取ることにした。ちなみにこの作業が図書館の仕事の中で一番難しいということだけは理解していただきたい。だって考えてみ。「カイジ」「アカギ」「ワンピース」「鋼の錬金術師」「スラムダンク」「H2」「日本一の男の魂」でぱんぱんな本棚に新しく「ガンダムORIGIN」入れるのでどれか抜かないとならない。あなたならどうする?

自分の好みだけで抜いていいならえらい偏りのある蔵書となってしまうので、「満遍なく」がキーワードです。それを合言葉に、ほんとに満遍なく抜いてみる。つまり有名作家でもとりあえず1冊抜いてみよう、と。それでも綾辻行人や有栖川有栖から抜けなかった自分を許して。がんばって渡辺淳一から2冊抜いたけど、調べてみたら通算135回も貸出回数があったので泣く泣く棚に戻した自分も許して。

ある程度基準が必要だということで「いつも棚にある気がする」「見た目が古い」「多分賞とか取っていない」「タイトルが地味」など無茶な基準でさくさく抜く。次に貸出冊数を端末で確認。ここでは敗者復活制度を適用。すなわち「今年度に貸出がある」「通算60回の貸出がある」などで出戻り決定。最後はもういやになってその辺の基準も曖昧にしたのは秘密です。結局80冊棚から抜いて20冊ほど中央未所蔵のため移管してやった。ただし、その100冊をわが図書館からなくしてしまったのが良い仕事だったのかは、正直言ってわからない。自身がない。


信々 |MAIL

My追加