I think so...
Even if there is tomorrow, and there is nothing, nothing changes now.
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この街の朝はけだるい。 空はまるで歓迎しない訪問者をあしらう様にゆっくりと色を変える。
数時間前まで瞬くように輝いていたネオンも薄汚れた只の看板になってしまう。 人を惹きつけて止まない何かはもうここには存在しない。
朝を朝として迎えるにはそれ相応の環境が必要だ。 夜から朝への切り替わりは僕らにとっては拷問も同じ。
朝はこの街の多くの人間に共通する答え。 自分を歓迎しないもの。
ベランダに出て真新しい空気を吸っても、 今日という日付が印刷された新聞を見ても、 用済みになった照明を慣れた手つきで消してみても、 やっぱりこの街の朝はけだるい。
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