私が会社で毎週やってる「秘密のお話」の中に 「お辞儀の仕方」を伝えるというのがある。
かつて 自分自身が百貨店研修や 社内研修で受けた内容に感じていた違和感を 成敗するかのごとくばっさばっさと 自分のやり方を通している。
だから 私のインストラクションを見学にこられる 古株のセンセイたちは はじめ眉をしかめ 「〜は教えないの?」「〜とは言わないの?」と 違和感を唱える。
お辞儀の角度がどうとか、 手の位置がどうとか、 背筋がどうとか、 髪の毛がうっとうしいとか、
その前に伝えることがある。
お辞儀って 何だ?
たとえばお客様に言う「ありがとうございます」
これって どんな場面で言う? 言うほうは どんな気持ちになる? その気持ちになったら 本当に その気持ちになったら 人間は どんなアクションでその言葉を伝える?
笑顔、感謝の気持ち、ちゃんと相手の目を見る、 相手の目をみようとするから 顔もあがるし 顔をあげようとすると 猫背じゃやりにくい
ほら あなたが本当に嬉しくなったら そんなに素敵な笑顔で その綺麗な身体を ピンと伸ばして まっすぐ相手を見て 相手にちゃんと伝えたいって思いがあるから はっきりと言葉になるね。
相手に対していつでも役に立ちたいと思えば すぐ手がだせるように 後ろに組んだりしないよね。
わたしは まずは「感情ありき」 そのセンス(感覚)を身体表現することを優先する。
練習自体は 想像力がいるものだから 想像しようにも その経験がない人だったり、 「おそらくこうかな」と考えること つまり それも想像力なんだが その力が乏しかったり、
簡単に言えば 人を喜ばせることを喜びと感じられなかったり でも しか で 会社に入ってきた人には 結構つらいものとなる。
過去のセンセイたちは その感情表現がやれない人たちのために オールマイティに使える まず形ありき のお辞儀を教えたんだと思う。
でも わたしは きれいなお辞儀でも 感情がのっていないものには 欠点をつける。
申し訳ない と 心から思ったら 自然に表情は「申し訳ない顔」になり お辞儀も「深くしろ」と言われなくても 深くなるよね。 ともすれば 「今の若い子は 感情表現が下手」 なんて言葉になってしまいがちだけど
ほら みてごらんよ。
肉の表示を書き換えてた会社の社長。 合併して ATMにさんざん問題が出てる銀行の社長。
あのお辞儀みてごらん。 あの顔 みてごらん。
本当にお客様に申し訳ないって 思ってる顔に見える? 「書き換えたのは 俺じゃない」 「ATMのミスは システム部のせいなんだ」 そう 思ってるから あんな顔なのかもしれないね。
だから おもわず 「俺だって 寝てないんだ!」 って 口走っちゃうのかもしれないね。
年齢じゃないんだよね。 学歴でもなければ 社会経験でもないんだよね。
ごめんなさいっていう気持ち 相手に迷惑をかけたときに 本当に ごめんなさいという気持ちになって
それが ほんのちょびっと 眉毛がぴくって 動いた。 それをわたしは 見逃さない。
うん そう! それを もっと表現していこうか!
明日もまた フレッシャーズの背中を押しにいく。
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