Simple Song
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実は、サンタクロースが世界に一人ではないと 知っている人は何人いるだろう? ただの一夜に、世界中を旅する事に無理があるので 実は地域に一人、担当のサンタクロースがいる。 彼らは組合を作り、年に一度集まり会議をする大規模組織なのだ。 12月も近づくと世界中に散らばるサンタクロース達が 今年は、どのように自分の担当する土地を回ろうかと いろいろと考え抜いてプランを考える。
12月は彼らにとって祭りだ。 年に一度の、馬鹿に忙しいけれど わくわくして楽しい月。
さて、その他は何をしているんだろう?
実は、彼らはふだん人々に混じり生活をして過ごしている。 だから、一人暮らしの老人だ。 だからこそ、見えてくる物がある。 一般に混じり生活するには訳があった。 まず、『その子供』が本当に欲しているものを知る事が出来る。 それがひとつめ。 二つ目が実はかなり難しい。 彼らは、次代のサンタクロースをまず捜す。 そして、彼らに少しづつ次代に自分達の後継を残すために 教育していく。
[私たちがなぜ存在しているか]
一人。 とても働きが良くて優しいサンタクロースがいた。 彼の名前は恒三。 北海道石狩管内担当だ。 でも、普段のご近所の彼への評判は 無口な爺ぃ。 要するに口下手なのだ。 本当はサンタクロースなだけに、 優しくて温もりがある、広い心の爺さまなのに 口下手が災いして みんなに誤解を受けていた。
『まだ、跡継ぎがみつからんのかい えらいこっちゃ』
「いや、見つかったんじゃ…じゃが、なかなか、話が続かんで‥なぁ」
去年の会議の時に、北海道の恒三さんはこう言っておったが はて… 今年はどうなったか 兵庫県明石市担当の昌隆サンタクロースは 友人の今を案じて 会議にやってきた。 今年はフェレンツェで会議だったので、 飛行機を乗り継いでやってきた。
不器用なサンタ恒三さんを見つけて 昌隆サンタが手を降る 笑顔で手を降る戦友を見つけて、昌隆サンタは思う。
奴なら大丈夫だと。
『その後、どうじゃね』
「口下手とか関係なく難しいのぅ、 教える事は、難しい。 まるで、心から血を流しながらじゃよ」
『ほんにのぅ』
でも、安心したよ、恒三さん。 きっとあんたの跡継ぎは、心根が良い若者じゃろう。
誰もがそうじゃよ。 思いを残し伝えるのは難しいものじゃよ。 今年の会議も成功した。 また、来年ね。
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