潔 ノ 森

2004年05月25日(火)

覚書(青木宏一郎 江戸のガーデニングより)

また、江戸庶民の園芸に対する関心の高さは、江戸の町の景観にも反映されていた。スイス領事として赴任していたルドルフ・リンダウは、「数多くの公園や庭園がこの江戸を埋め尽くしているので、遠くから見ると、無限にひろがる一つの公園の感を与えてくれる。到る所に林として、また、並木として植えられた木立に気付く」(『スイス領事の見たこの幕末の日本』森本英夫訳、新人物往来社)と書いている。このように当時の江戸は世界一の人口を抱えながら、園芸を楽しむ国民性によって、緑に囲まれた美しい都市を形成していた。しかも、江戸の緑は、自然の緑ではなく、植栽された植物が多く、人の手によって維持管理されていた。つまり江戸は、園芸植物を効果的に配置した箱庭のようであったといってもよいだろう。





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