S氏と箱根へ。車窓から富士山が見える。曇り空を映す芦ノ湖に小波が立つ。真平らで広大な表層が微妙に変化する。これを例える言葉が見つからない。胸がざわめく。闇の中のゴンドラからぼんやりと浮上がる大涌谷を、畏敬しつつ見下ろす。恐ろしい。