日記でもなく、手紙でもなく
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2004年09月20日(月) 東寺・観智院

 朝はゆっくりホテルで時間をすごし、11時過ぎチェックアウト。
 外へ出るとさほど陽射しは強くないものの湿度が高く、蒸し暑い感じ。京都駅から九条車庫行バスに乗り、一つ目の東寺道で下車しました。ここから東寺まで歩いて6〜7分。しかし、僅かな距離なのですが、汗をびっしょりかいてしまい、やはり八条口からバスに乗ったほうが正解だったかもしれないとも思ったり。

 境内へ入ると、明日の弘法市の準備、露店の設営があちこちで行なわれています。講堂・金堂拝観受付の横にある茶店で、抹茶のソフトクリームなどを食べて一息いれてしまいます。
 以前は気がつかなかったのですが、金堂の南大門側の屋根に、瓦作りとしては比較的大きい2匹の龍が置かれています。この東寺から歩いてすぐのところにかつて羅生門があったことを考えると、やはり悪霊から寺、本堂を守る龍が置かれているというのは、わかりやすい配置です。

 今回は、宝物館の横にある、かつての勧学院であったという観智院なども特別公開中ということで、その中も見ておくことにします。

 宮本武蔵筆と伝えられる、鷹図や竹林図などもあるのですが、これを見るというよりも、観智院全体の雰囲気を味わってくるほうが、むしろ楽しいものになると思います。
 茶室なども3つほど、ほとんどこの3室が接して造作されています。また、象や馬、孔雀など5種の動物に乗った五大虚空蔵菩薩坐像なども見られ、見るものとすればむしろこれがなかなか圧巻です。
 それぞれの縁側に面した庭も、決して広くはとっていないのですが、なかなか凝ったしつらえ。白く細かかく砕かれた砂利に置かれた飛び石は、見てすぐ龍をイメージさせてくれます。そんなところから、ここは禅寺ではなかったと、再認識してしまったりも。
 コーンという鹿威しの音が鈍すぎず、かといって甲高すぎもせず、その音の間隔もちょうど静謐感を漂わせるのに十分すぎるほど。
 蜻蛉が植え込みの木の細い枝で羽を休めていました。

 南大門を出た時に、吹く風がやはりどことなく秋を感じさせてくれました。


riviera70fm |MAIL