日記でもなく、手紙でもなく
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2002年05月25日(土) 渋谷<雪月花>

 東京駅に夕方戻り、午後7時30分に渋谷で知人と落ち合うことにしていた。
 携帯に連絡が入り、遅れそうだという。

 胃の調子があまりすぐれなかったので、できれば和食にしたいという話をする。
 渋谷で和食といっても、まあまあのところは限られる。少し考えて<雪月花>まで行くことにした。たぶんこの店なら駅からかなり離れていることもあり、行けばすぐ席があるだろうと思ったからに他ならない。
 渋谷公会堂から原宿方面への坂を少し下ったところの地下にある店。

 現在は和風家庭料理と会席、それにバーだが、10年以上前は、和風家庭料理ではなくて、フランス料理だった。和風家庭料理というのは、7−8年ほど前からだが、1〜2回行ったきりで、かなりブランクが空いてしまった。
 当時、味的にさほど感心しなかったというのが、たぶん一番大きな理由だろうか。ただ、会席のコーナーには、その頃でも数度行った記憶が残っている。

 行ってみて、ちょうど、2人分の席だけが空いているだけだった。周囲には確かにこれという店は少ないのだが、久々に来て、あまりの賑わいに少し驚いてしまう。
 
 この賑わいが何か、続けて何品か食べてみるとよくわかった。以前来た時よりも、かなり洗練されたメニューが多くなっているような.... 根菜類がしっかり食べられるメニューが多いのも特色の一つ。
 かぼちゃと大根の炊き合わせでは、かぼちゃは型崩れせず、硬くなくほくほくに仕上げられて色もきれいだったし、その下に置かれた大根は出汁がよくしみてやわらかく仕上がっていた。
 魚料理は刺身は避けたのだが、甘鯛と蕪の酒蒸や、銀鱈の粕漬焼など、どちらも美味しかった。治部煮だけは、金沢の山芋を使ってとろりとさせた治部煮とは違って、少し濃い目のさらっとした出汁を使った治部煮だった。

 一品一品はさほどボリュームがないので、結果としてかなりの品数を頼むことになるが、どれもちょうどよい味に仕上げてあり、感心してしまう。恐らく、飲み物は別で、一人3〜4品+おにぎり(またはお茶漬け)くらいを頼むと、三千〜四千円くらいになる感じ。量は少なくなるが、2人でとりわけて食べるのなら、取り皿をもってきてくれるので、より多くの品数を食べることもできる。
 家庭料理とはいえ、会席で出てくるようなメニューも多々あるので、満足感は高いのではないかと思う。デザートには、わらび餅も置かれていた。

 お腹の調子が今ひとつでも、こういう食事をすると元気回復。そんなことがよくわかった日。


riviera70fm |MAIL