15mmのグラスアイを当てた瞬間に、 "それ" は降りてきて 私を自在に操ったんだった
私の周りに心地良い波がめりめりとせり上がり、包まれる。
意思もなく、動く指
聞こえない雑音
感じない寒さ
目に映る素材が私を導く
至福の時。
☆
テディベアは 自分から生まれたい時、たまにこうやって"降りて"きます。 私が作るのではないのです。 ベアが自ら生まれてくるのです。 私は媒体でしかありません。
どんぴしゃサイズのジャーマングラスアイが届きました。 14mmを仮付けして、長い間そのままでした。 14mmの目も、かわいいんです。 でも・・声が聞こえてこないような・・ 15mmも当ててみよう。あっ、切らしてる・・
発注してもそんな時に限って、なかなか届かない資材。
早くお顔を作ってあげたい。 14mmで、いいじゃないか。充分バランスの良い顔立ちではないか。 ご依頼主さまは、夏からずっと待っているし。
でも、やっぱり
資材の到着を待ちました。
よかった。
15mmの目を当てたとたん Hちゃんベアは、ドバァっっと命の波を立てました。
波に包まれた私は、もう意思はないです。 "波" に任せておけば どんどんどんどん、ベアは出来てゆきます。
今、Hちゃんのベアは
うふふふふっ
と笑ってます。
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