とある方に、とあるものを送ったのですが 配達業者さんから電話が来て 「お届け先の電話がつながりません」。
お引っ越しなさったのかしら・・ そう、思いたい。
間をあけずに連絡をすればよかったのかと 悩みと悔やみが縦横に私を縛る。 今日打ったメールはリターン。
きっと どこかで 青い空と きれいな空気のもとで ご家族揃って のんびり暮らしていらっしゃる。 そう、思いたい。
☆
私にテディベアを注文してくださった方なのです。
余命
という現実と戦いながら
かわいい坊やと 旦那様との暮らしを 大切になさっている方。
時々メール差し上げていました。 でも、お返事を打つのも負担になるのではと なるべく控えていました。 「いかがおすごしですか」なんて陳腐すぎる言葉は 使えませんでした。
会いたい、でも言えなかった。
ベッドでの生活が長い姿を見られるつらさは 私も良く分かります。 訪問は嬉しいけど、初対面の人間と会うのなら尚更 少しでも血色の良い時に、と望むものです・・。
「"このベアはママが選んだんだ" って、分かると思います」
「本当に気に入ったベアを子供に渡す事ができました」
「ベア、息子に似ています! 鼻が特にそっくり!」
私の心はベアに詰めてあります、 あなたと一緒に どこまでも連れて行ってください。
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