2004年08月08日(日) |
狂っているのが正しい場合 |
ホルモン治療はキツイ。 「狂っている」のが「普通」と、体は覚えて暮らしている訳で それを無理矢理、「正しい」とされている道へ 引っ張り込むんだから。
自分自身が動揺するのも無理のない話。
私は妊娠に必要なホルモンが狂っている。 子なすを自然妊娠した時 先生は、いったいどうして妊娠できたのか 目をまるくしていた。 まず言った言葉は 「その後(当院での治療を休んだ後)、どちらで治療したの?」 だったもん。
☆
ホルモンを整えるというサプリメントを飲んでは止めてのくり返し、 何年やっているだろう。 飲む理由は、子供が欲しいから。 止める理由は、副作用が辛いから。
私が飲んで(飲んでいた) サプリメントは 病院で処方されるものと違い 自分で選んで、買って 飲むもの。 病院でのホルモン注射よりも、副作用が少ない。市販品だしね
副作用・・・ 精神が狂う実感。 そして めまいなどの、体が狂う実感。
不妊治療でのホルモン注射は 打った直後に、吐き気、頭痛、目眩が襲ってきて とても起きあがれない。 歩こうとするとあっちこっち壁にぶつかってしまう。 そんな状態で子育てや家事ができる筈もないのだ。 まず病院から、帰るのが困難。
ダイレクトすぎる注射を避けて 医薬品ではないサプリメントに賭けてみよう。 また ベビーがやってくるかも・・と一縷の希望を捨て切れず 飲み続けた。
でも飲めば飲むだけ、狂ってゆく自分。 自分を失う恐さ。
子供を叩く。 金切り声を挙げる自分。 物を床に叩き付ける自分。 おびえる子供。
狂った自分が「残留」している時は、まだ抑制が効く、 しかし 最近は 狂った自分が消えつつあった
抑制 というものが 消えつつあった
恐い こんな自分、 恐い
正しい自分が恐い。
ベビーを抱きたい そして この家という空間にもうひとり、人間を。 私の血をもって創りだしたい。
飲み続けたカプセル。
治療、いったい何の意味があるのだろう。
私は狂ったままでいい
と思った。
子供のほっぺた、 柔らかい髪、 沢山たべてプクッと膨れたお腹、 丸いヒジ
何もかも可愛いと思う 狂った自分。 何もかも憎たらしいと思う 正しい自分。
しかし
狂った自分に戻ると
やはり、またベビーを抱きたくなる。
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