夫が近所でキュウリを三本もらってきた。
そのお宅には、麦わら帽子のよく似合うお爺ちゃんがいて いつも家庭菜園のお世話をしていたっけ。 あっ おじいちゃんのキュウリだね きっと?
と聞いたら 夫は あぁ・・・そうか きっとそうだね と言った。
濃い緑、 ちょっとヒビみたいな傷、 太陽をガンガン浴びて出来たキュウリ。
包丁で切る時に感じた、「身が締まってる」。 つまみ食いしたら 甘い・・甘い!
こりゃ塩で食べたいね と夫。そうだねシンプルに。 子供も大好きなキュウリ、物も言わずに次々と口へ。 みんなで ばりばりばり。
☆
おじいちゃんは1ヶ月程前に、亡くなった。 買い物から帰っておフロに入って そして召された。 最後のお浄めまで、自分で済ませて旅立ったんだ。 なんて潔い人生だろう。
私が大きな声でコンチハーコンチハーと尋ねて行くと 「おぉ、おねえちゃん」と出迎えてくれた 近所のおじいちゃん。
キュウリ すごく美味しかったです。
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