2002年04月28日(日) |
上妻宏光(三味線&ジャズセッション)コンサート |
上妻(あがつま)宏光コンサート/浜松フォルテホール
今回のコンサートは、いつもとちょっと趣向の違うもの。 三味線を主体にした、ジャズバンドのセッション形式のコンサートです。 昨年出したCDが「日本ゴールドディスク大賞・純邦楽部門」で賞を受賞。 一気にFAN層を広げ、まだまだこれからも伸びるであろう、アーティストです。
『三味線』『日曜の午後4時』『浜松駅前の中規模のホール』ということもあって、会場のお客さんには熟年の夫婦が目立つ。 熟年カップル5:若い女性3.5:若いカップル1:その他0.5といった客層。 私的には「三味線とジャズバンドのセッション」を聴きにいったんだけど、思いのほか彼の「普通の三味線の演奏」を聴きに来た、というお客さんが多かったのが解って、上妻さんとしても苦笑い状態だったらしい。 実際演奏が始まってみると、どっちかというとライブハウスでスタンディングで見るほうが数倍盛り上がると思われる音楽性。 ホールで、座ったままじっくり聴くようなかんじじゃなかった。 半数近い熟年層は、大音響に驚いたのか微動だにせず、手拍子もせず、黙って座っている。(苦笑) 私は、(これはこういうところでやる音楽じゃないなあ・盛り上がりが足りなくてもったいないよなぁ)とずっと思って聴いていました。 会場の盛り上げも、どうやったらいいもんかという若い人が多くて、拍手だけじゃ物足りないなー、演奏中に口笛なんか吹いたら演奏者は喜ぶんだろうなーとは思いつつ静か〜に聞いてる年配の方に遠慮しちゃってじっと聞いちゃったりして、かえってプレイヤーの方には悪い事をしてしまったかなーとか思います☆
音的には。 三味線の音とバンドの音、TVの演奏では聴いたけど生だとどんな感じなんだろうと興味しんしんで行ったんですが、ビックリするくらいはまってました! キーボード(ピアノ)、ベース(コントラバス)ドラム(和太鼓)という組み合わせに、リードギターとしての三味線ははまりすぎて余りあるほど♪ 特に、ジャズ色が強くて即興が大切、というこのバンドにおいては三味線の音はよく響くし、カットギターのような小気味のよい音色が耳によくついて、成功してると思えました! もちろん、ジャズバンドの方の演奏力が確かだったからこそ、それはいえるとは思います。 皆さん、リズム感も演奏力も、本当に素晴らしかったです♪
音楽的には。 上妻さんもアンコールも含め、3・4曲古典(オーソドックスな三味線の曲)を演奏してくれたのですが、正直、古典は本場・津軽出身の方の叙情的で情熱的な演奏には負けるかもと。私は、この年代の方の『純粋な三味線の音のみ』を聞きたいのであれば、やっぱり吉田兄弟のほうをオススメします。 上妻さんは出身は茨城だそうですが6歳から地元で三味線を習っていた、ということでなかなか筋金入りで、また意欲も実力も申し分ない、と思います。 でも"雪国の情景が浮かぶ"演奏とはちょっといえないかな、と(^.^;) 彼は、今やってる彼の音楽、をこの先極めていけばいいと思いました。 あ、あともうちょっとトークを磨くとよいかもです(笑)
そして、今度この形式のコンサートをやる時は、ぜひ横浜ベイホールまたは渋谷AX程度のライブハウスでやっていただきたいなと!その方がだんぜんこのバンドとこの音を楽しめるのでは?と思います。 今回のコンサートでも最後の最後では客席の若い女の子たちが我慢できなくなって立ち上がり、それにつられてどんどん皆が立ち上がり、手拍子口笛入り乱れての大変にぎやかなものになりまして、あ〜よかった!!(^o^) 私は後ろが年配の方だったので、気を使って立ちませんでしたが、大変楽しんで帰ってきました♪ 演奏が終わってからの握手会には、若い女の子が列をなしていました。 う〜ん、女の子は新しい勢いに敏感だよなほんとに!
皆さんお近くに彼が来た時には、「三味線〜?!」と敬遠しないで、ぜひ聴きに行ってみてくださいね!とっても心和む時間を過ごせること請け合いですよ♪♪
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