2001年10月05日(金) |
岩代太郎 「シンフォニア2001」 |
■渋谷Bunkamura オーチャードホール■
今回はめずらしく、ロック以外のコンサート。 岩代太郎、という作曲家をご存知でしょうか? NHK朝の連ドラ「あぐり」で一躍有名になった、新進気鋭の若手作曲家です。
「あぐり」のOPに“ひと聴き惚れ”した私。 当時OPのビデオをカセットテープに録音して、何度もピアノで練習したおかげで 楽譜が出回る前に弾けるようになってた♪というくらい大好きでした。 (その後出たサントラ盤はもちろん購入) しかし、よく調べてみるとTVを普段見ない私が「はまった」数少ないドラマの劇中曲を彼が担当している事が異様に多い事がはんめー。 「With Love」「葵・徳川三代」は知ってましたが「白線流し」「氷の世界」 「さしょう妙子」もそうだったとは!思いのほかいろんなドラマにたずさわってて ビックリ。
さて、そんな彼の楽曲を彼自身が演奏、指揮するコンサートを開く、と新聞に紹介されてから《もう絶対行く!!》と決めて、当日券を予約して行って参りました! 会場の渋谷オーチャードホールは、とても広くてオペラハウスのような雰囲気のある、ステキな会場。 定時を少し過ぎて、薄暗い舞台の上にポツンと置かれたピアノに向かって体格のいい男性がツカツカと歩み寄ってきて椅子に腰掛けた・・・と思ったら、もう演奏が始まっていました。こう言っては何ですが、豪快そうに見える外見からはあまり想像のつきにくい、繊細な楽曲が彼の指から流れ出ます。
オリジナル・ピアノアルバムから “Eternity In A Paddock” そして間髪いれずに「With Love」より“A Day Like This” いつもCDで聴いている大好きな曲が、今生で、それも作曲家自身の演奏で流れている・・・。ロックのライブは行きなれているので、あんまりそういう感覚は湧かないんだけど、クラシック系でこういう形態のコンサートは初めてだったので、新鮮な感動がありました。(岩代さんもベートーベンやモーツァルトの時代のように、作曲家本人が演奏するコンサートをやりたかった、とおっしゃっていた) また曲間に岩代さん自身による曲の解説や作曲の背景の説明などもあり 「僕は、普段は3枚目ですが曲は2枚目で通ってます」などと笑わせてくれる。 彼がユーモアたっぷりで、でもとてもストイックな部分を持っているのが解って、 ますます彼の音楽を聴く上で深みが出たように思います。
東京芸大を主席で卒業(!)したという彼の人脈のなせる技か、演奏陣も超ビッグ!オーケストラは何と、新日本フィルですぜ!!ぜいたく!ソプラノの河井英里さんは芸大の同期、ヴァイオリンの高嶋ちさ子さんは幼なじみ、とやはり小さいころから環境の整ったところで暮らしていたお坊ちゃまだったのかな、なんて思わせることもあり。ちなみに、河井さんのソプラノは超美声!!必聴です。ヴァイオリンは・・・CDの時に弾いていた矢部達哉さんに比べると「感情があまり表れてなくて」ちょっとガッカリ。
クラシック系のコンサートというのはえてして眠りを誘うα波が出がちですが、今回私は大好きな曲ばかり、という事もあってか眠くなりませんでした。 ぐぅぐぅ寝てる人は10列目から見えるだけでも結構いましたが(笑)
しかし岩代さん自身こういった「自分自身のいろんな曲を集めたコンサート」をやるのは初めてらしく、心をこめてというか慎重に進行したので全体的に曲のテンポがゆっくり進み、大分終了時刻をおしてしまい、私は一応最後まで聴いた後ダッシュで帰ったにもかかわらず、タッチの差で最終新幹線に乗り遅れて、相当ハードな帰路につくはめになった・・・という落ちがついたのでした★ でもでも、行けて本当に良かった!!帰ってからCD聴きまくってます♪♪
良かった曲・・・AGRI Suite(あぐり組曲) Once In A Blue Moon(With Love) Time Of Distiny(葵・徳川三代)
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