| 2004年05月20日(木) |
冥界の中心で愛を叫ぶ |
今朝、出勤すると机の上は書類と郵便物で埋もれて・・・なかったよ、お母さん。 そのことにホッとしつつも、何だか物足りないと感じた近江さんです。 なんだ、昨日は何事もなく平穏無事に過ぎたのか。ちぇっ。
本日のタイトル。 ええ、ちょっと某小説のタイトルをパクッてみました。 本屋で初めてこの本を目にした時、某アニメの最終回のタイトルが真っ先に頭に浮かびましたが。 なので日記のタイトルに「獣」もしくは「男」と付け加えようと思ったけどやめました。 だってあまりにもハマリすぎてて、ねえ(^^;
それはさておき。 一昨日あたりから通勤時間や会社の昼休憩を利用して『炎の蜃気楼』の最終巻を読んでいたのですが、完結に相応しくこれまでの数倍濃い内容でした。 まだ未読の方もいらっしゃるかと思うので詳しくは書きませんが、ボロボロになりながらも、文字通り命をかけて魂の最後のカケラまで燃やし続ける高耶の姿に強く胸を打たれました。 前へ前へと突き進んでいく高耶を見守りつつ、時には励ましながら最期まで共に在り続ける直江。 読み進めていくうちに、いつしか自然と涙が溢れていました。
アレ? もしかしなくてもワタシ泣いてる?!
マジで泣いてる自分にビックリ! あ〜、マズイ。これ以上泣いたら化粧がハゲちゃうよ〜。 慌ててティッシュで目を押さえながら、泣いたことに動揺するワタシ。 おにょれ、直江信綱め!
ストーリーの半ばで不覚にも泣いた自分に、こいつは自宅で読まないとマズイわと思ったのだけど、一度読み始めたら続きが気になって気になって。 家に帰るまで我慢できなくて、うっかり電車の中でラストを読んでしまい、直江の言葉と景虎への想いにまた涙。 会社はまだしも電車の中で泣いたらマズイってばさー。 今まで『炎の蜃気楼』を読んできて、こんなに泣いたのは初めてだよ。
400年かけて「最上」の答えを導き出した彼らは、ある意味とても幸福なのだと思う。 答えを導き出すまで散々まわり道をしたり、時には決別したり誤った道を選択したこともあった。けれど常に現実と立ち向かう中で、戦いに傷つきながら、なお最上を最上をと求めて生きてきたからこそ自分達の「最上の姿」に辿り着けたのだと思う。
『私は生き続ける』
直江のこの言葉が忘れられない。 景虎が存在しないこの世界で、これからも彼は自分に課せられた使命を果たしていく。 この地上から生命という生命がなくなるまで。 たとえこの世の最後の一人になっても。 直江信綱という自我のまま、生きて生きて生きて、この星が滅ぶまで生きて換生し続ける。 遥かなる時間の中で、魂が老いて朽ち果てるその瞬間まで。 景虎への想いが「永劫のもの」であったと証明する為に。
最後の1行を読み終えたあと、不思議と穏やかな気持ちでした。 14年間追いかけてきた彼らの物語が終ったのだから、もっと何がしかの感情が生まれると思った。 満足感とか虚脱感といったものが。
なんだろう、この気持ちは。 あまりにも直江が好きで好きで、彼の心境とシンクロしちゃったのかな。 そうです。今更だけどワタシは直江信綱が好きなの。 1巻で彼が登場した時から恋に落ちたの。
彼の声は速水奨さんをおいて考えられない! と勝手に脳内変換して読んじゃうくらい好きなの。 だからCDドラマ化に際して直江の声が速水さんと知った時は、本当に嬉しくて興奮のあまり叫んだのを覚えてます。 思い込みもここまでくれば立派だね。<いや、それ違うから。
ああ、なんかアニメが無性に観たくなった。 「みなぎわの反逆者」のアニメ化が決定したことだし、今度テレビシリーズを借りてこようかな。 CDドラマは全部持ってるけど、アニメって観たことがないんですよね。
だって、ここは言わずと知れたアニメ枯渇地帯だから。
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