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何があっても 



朝、10時半に待ち合わせ。

何回か利用した事のある駅だったから

時間だけ決めて、2つある改札口のどっちという事を

確認してなかった。

電車から降りて、改札を出る前に改札の向こう側を

ざーっと見渡したけど、修輔の姿がない。

出てしまうと、間違っていた時に

もう一つの改札口にどうやって行けばいいのか

わからなくなっちゃうから

出る前に修輔に電話しようと思った。



改札の手前で、人の邪魔にならない横の方によけて

携帯を取り出して、掛けようと思ったら…

修輔の電話番号は登録してないし

ほとんど掛けた事がないので

すぐに番号が浮かんでこない…。( ̄ー ̄;

しばらく立ち止まって、携帯を握りしめたまま考え込む。

やっと思い出して、電話が繋がって


『もしもしー? ○口の改札口でいいんだよねぇ?』


『うん。ていうか、見えてるけど。(笑)』


え"っ。

改札の外を見ると、修輔がいた…。

電話番号思い出すのに、携帯とにらめっこしてたから

気づかなかったよ…鈍くさい…。

修輔は笑いながら


『携帯握りしめて、何やってんだろうと思って見てた。(爆)』


『だって、番号が思い出せなかったんだもん…。』


『シークレットにして登録しとけばいいのに。』


『え〜? なんか、シークレットにしてる事自体が

 怪しくない? 見られちゃまずいものを

 登録してますよ〜って感じでさぁ。(笑)

 まぁ、見られる事はないと思うんだけどね。念のため。』



『そっか。(笑)』


修輔の、いつもと変わらない笑顔を見ると

顔がほころぶ。

ていうか、にやける…。

やっぱり、いいなぁ…と思う。



軽くブランチしてから、ラブホテル。

この街で会う時は、行くホテルが決まってる。

部屋に入って、ソファーに座ってビールで乾杯。

修輔は一口飲むと


『あ〜。出張あったりで忙しかったぁ…。』


って言いながら、私の肩を抱いて引き寄せた。

修輔の肩に頭を乗せて


『お疲れさまぁ。』





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修輔の顔を見た。

『ん?』って感じでニコニコ笑ってる。

あぁ、私はこの顔が好きなんだなぁ…と、つくづく思った。

会ってる時に、その顔をしててくれればいい。

何があっても、全てを帳消しに出来るくらい好きだぁ!って

その時は本気でそう思う。(笑)



2004年10月30日(土)

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