母が畳んでくれた洗濯物
綺麗に行儀良くまとまって 洗濯籠の中に収められていた
年齢相応よりも 物忘れの度がかなり進んでいるとの 医者の言葉に
やはりそうなのかという思いと そうであって欲しくないとの思いとが 胸の中を交差し 目の前に座る母を見つめる
最近は 母の顔つきも少し変わってきたが それでも 昔の優しい笑顔は決して忘れることはできない
いつの日か 私たちのことも分からなくなる日が 来るのだろうか
そのとき私は 母とどう向き合えばよいのだろうか
きれいに畳まれた洗濯物を見ていると 胸がいっぱいになり 涙がにじむ
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