SkyHigh,FlyHigh!
Part,7−5
しばらくして、三人はとある町に着いた。 「…………」 「どうしたの?シーナ。」 「ここって、見覚えがある……」 そう言って視線を周りにさまよわせる。 これといって特徴もないような風景。でもまりいには確かに見覚えがあった。 「そりゃそうさ。ここはアンタが倒れていた場所なんだから。」 『え!?』 ショウの言葉に二人そろって振り返る。 「驚くほどのことでもないだろ。俺達が昨日通った道を逆にたどっているだけなんだから。」 「じゃあここって、えーっと……」 「ジアノ。」 まりいが思い出すより早く、答えは返ってきた。 「シーナって、ここで記憶をなくしちゃったの?」 「そうみたい……」 確かに私はここで倒れていたみたい。 ショウは私を見つけた時、私が変わった格好をしていたって言っていたっけ。 「じゃあ散歩に行かない?もしかしたら何かわかるかもしれないわよ?」 明るい茶色の瞳を輝かせ、二人を交互に見つめる。 「俺はパス。宿を取ってくる。」 「わかった。じゃあシーナ行きましょ!」 「えっ、ちょっとシェリア!」 シェリアに腕を引っ張られ、まりいは自分の倒れた場所――ジアノを散歩することになった。
過去日記
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