紅い猫の落とす影
生きた記録|夕方|明け方
いらないものはたくさんあるのに いつかは役立つ気がして 放り投げておいたら いつのまにかいらないものが邪魔をして 奥の方まで手が届かなくなっていた いらないと思ったときは また買うのは勿体ないと思っていたのに 時が経つにつれ 金銭的にはいくらか裕福になっていて いらないものを押しのけてまで取り出すのなら いっそ買ってしまえばいいじゃないかと 思うようになっていた
いらないものは減らない もちものばかりが増えていって いつか抱えられなくなるまで ぎゅうぎゅうにして詰め込んでいく いらないものは減らない いつまでもいつまでも 奥の奥の方で ひっそり出番を待ち続けている
重たいよ
傀儡
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