紅い猫の落とす影
生きた記録夕方明け方


2002年10月08日(火) 意地っ張りで強がりで素直じゃないのはわかってる






















たくさんの人が流れる街で

ひとりぼっちでゆっくり歩いていた。



見たこともない人や

みたことあるかもしれない人が

次々と僕を追い越していく。



肩が当たっても見向きもせず

点滅した青信号を見て走って横断歩道を渡っていった。



三宅島のアンケートやビラ配りのお姉さん達だけが僕に話しかける。



今度は僕が無視した。



知らない場所じゃないのに

誰もが知ってる場所なのに

みんなが通っている場所なのに

知っている人なんて全然居ない。



知っている人は何処に居るんだろう。

知っている人なんて居るのかな?



寂しげな青の空だけが僕を心配して追ってきてくれる。




人なんか頼りたくない。

だから誰にも弱いところなんて見せない。



だけど僕は今日も僕の前で泣いてしまう。



そして僕が僕を慰める。



人が人を可哀想だと思うのなんて

ただ自分よりも不幸な人間を見て哀れんで

優越感を得たいだけ。



哀れまれるなんて惨めなだけだから

他人に慰められたくなんかない。



そう思うようにして

明日もひとりぼっちであの街を歩く。

























傀儡

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