「幻夜」/東野圭吾
白夜行を覚えていますか? 去年の1月からのドラマでやっていたやつです。そのときに文庫本を読んだ記録が残っているのでリンクしておきます。 今回読んだ「幻夜」はその続編、あるいは姉妹作といえるような作品です。
白夜行と同じパターンで話が進む。ただし、前回は交互の視点で描いていたのに対し、今回はそのようなことはなく固定。また、物語中に経過する時間もそれほど多くない。(前作は実に18年!) 前作を知っていると、今回の作品の展開が読めてしまうというのは続編の宿命だけど、前回ほどのドキドキ感を味わえなかったのは、やっぱり視点が固定であるというのも理由かもしれない。 今回もとことん暗い。展開が読めるからこそ、たぶん最後まで救われないんだろうと思うと、より暗く感じる。
ただ、読んでいくうちに、今回の主人公である美冬と、前作の主人公の1人である雪穂との関係が見え隠れする。作者は明言を控えているが、おそらく……といった感じ。 どうやら3部作として完結するらしいので、次回作に120%の期待をかけることにするか。
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