Mother (介護日記)
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2005年05月28日(土) 昭和40年代のレコード

「王様のブランチ」を見ていたら、小田和正が歌っていた。
「さよなら」とか「ラブストーリーは突然に」とか。

オフコースが小田と鈴木の2人だけの時から知ってる私にとっては、
どちらも“つい最近の曲”のイメージであるのだが。

懐かしくなって押入れのテープを探し始めたが、
久しぶりにレコードで聞きたいと思い立って、外の物置に向かった。

入り口まで山積になった荷物。
探し物があっても、これを見て、いつも挫折してしまう。

仕方なく荷物をどけながら、
埋もれたレコードラックのガラスの扉を開く。

その中に、赤い紙袋が入っていた。

取り出してみて驚いた。

その中に入っていたのは、昭和40年代に買ったレコード。
部屋中をずっと探していて、見つからなかったレコード。

「懐かしの歌声 魅力のすべて」 日本コロンビア 2枚組 定価2400円

あぁ、母が好きだったこのレコードを、どうして探しきれなかったのだろう。
たくさんの時間があったはずなのに・・・と、悔やまれる。



母の最後の誕生日に買ったレコードプレーヤー「音聴箱(おとぎばこ)」で
聴かせてあげるつもりだったのに、見つけられなかった。
私の勘違いで、部屋にあると思い込んでいて物置を探さなかった。
部屋にないので、最後の引越しに紛れて、誤って捨ててしまったのかと諦めていた。

そして仕方なく、私は代わりのテープを買った。
でも唄が入っていなかった。
歌詞カードが付いていたが、やぱり物足りなかった。



私が小学生の頃、我が家が初めてポータブルプレーヤーを買った。
おそらくは父が買って来た最初で最後のレコードが、この「懐かしの歌声」である。
そうか、これはつまり父の形見でもあるわけだ。



全28曲のうち半分を、私は歌うことができる(笑)

レコード自体は昭和40年代の発売(69.9の表示がある)だが、
その時代に「懐かしの」と表現しているように、
収録曲と言うのは、昭和初期〜20年代のものである。

(第一面)
酒は泪か溜息か
フランチェスカの鐘
誰か故郷を想わざる
赤い靴のタンゴ
イヨマンテの夜
湖畔の宿
リンゴの唄

CDに慣れてから、レコードを裏返すことが少し不思議に思えた。

四面すべてを聴いてみた。
おとうちゃんも、おかあちゃんも、聞こえますか? 聴いてますか?

あったよ、レコード。
大切にするよ、これからもずっと。

レコードジャケットの写真はこちら


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