Mother (介護日記)
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早いもので来月、母の一周忌を迎える。 今年は父の三十三回忌にもあたり、一緒に法要をすることになった。 義兄夫婦と休みを調整して、23日の火曜日に決まった。
25日、ネットで買った『李朝風のキャビネット』が届いた。 これを仏壇台の代わりに置いた。 これまで丸見えだった雑貨類もキレイに納まって、落ち着いた。
7月に仕事に復帰してからの毎日は早かった。 今思えば『復帰するのが早過ぎたかな』とも・・・ でも、家にいたら毎日お昼まで寝ていただろう。 職場を通じて新しい人たちとの出会いもなかった。
先日の同窓会の後、宿泊したホテルに時計を忘れたので取りに行ったのだが、 久し振りに使ったターミナル駅には、すべてのホームにエレベータが設置されていた。 もう少し母が元気でいたら、車椅子でも行けるところが増えたのに・・・
果たして最期の選択はあれで正しかったのか。 もっと早く、意識がしっかりしているうちに自宅に連れて帰ることはできなかったのか。
心拍が停まった後、救急車を呼ぶのが早過ぎたのではないか。 あと10分、レフティーと絹江が帰るのを待ち、 少しだけお別れをする時間をもっても許されたのではないか。
私たち家族はリフォームのテレビを見るたびに、 車椅子で生活ができるかどうかを基準に考えてしまう。 介護は決して遠い未来のことではない。 病気にしてもケガにしても、 ある日突然に動けなくなる可能性は年齢に関係なく誰にでもあることだと考える。
玄関のアプローチに数段のステップがあると車椅子で乗り越えるのは無理、スロープがなくては。 玄関ドアをはじめ、どこも間口が狭すぎる。これでは車椅子で動けない。 トイレやお風呂場が狭すぎる。介助者と一緒に入ることを考えて作らねば・・・ 部屋にはベッドのほか、ポータブルトイレを置けるスペースと車椅子で動けるゆとり。 散歩にしても救急時にしても、直接外に出られる大きな掃き出し窓。 そして必要な時には介助者も同じ部屋で寝ることができるだけの広さが欲しい。
私たちには家を建てる予定はないが、 これから建てる人には是非、バリアフリー・ユニバーサルデザインをお勧めしたい。
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