2008年07月04日(金)




弟が結婚式を挙げることとなり
私と奥さんは二人で北海道へ飛び立ったのだった。

仕事が終わってから向かうので
予約した便は仙台発-新千歳空港着の最終便。
札幌のホテルにチェックインできるのは
10時半くらいになるだろうと思っていた。

仕事が終わってから大荷物を抱えての移動は疲れるが
そこは可愛い弟のためであるもの
エンヤコラーと札幌を目指した。

そして離陸して1時間少しが経ったころ
ベルト着用サインが点灯し機体は着陸態勢に入る。
高さ8000fもの高さから機体が徐々に降下してゆく加速度を体で感じた。
間もなく鈍い衝撃と共に
機体がランディングしたのを知ることになるだろう。

と、その時、ものすごい勢いで機体が加速し
急上昇へと移ったのだった。
それはもう、なんか離陸時よりも激しい急上昇だ。
え?!着陸すんじゃなかったの?!

折りしも北海道では洞爺湖サミットが開かれようかとしている時期。
実は先々週も自分の結婚式の打ち合わせのため北海道に帰ったのだが
空港は物々しい警備だった。
なんか色んな都道府県の警察がいた。
テロ対策。というやつだ。

え。なんですか?
なにかあったんですか?テロですか?
「詳細は分かり次第お知らせします」って
そんなアナウンス、余計不安になるやんかー!

数分後、ようやく詳細がアナウンスされてみると
要は、霧で滑走路が見えません。というやつ。
テロじゃなかっただけちょっと安心したが
そうも言ってられない。
だって明日は弟の結婚式なのですよ。
頼むよ。なんとかしてよ。
降りてもらわないと困ります。

だがこちらの祈りも空しく何度か着陸を試みてみるも
その度に霧で見えなくて急上昇→上空を旋回。
最終的にはこれを4回くらい繰り返した。
通常は1時間ちょいで着くところをすでに2時間以上飛んでいる。
北海道の上を上がったり下がったりぐるぐる飛んでいる。
もういっそ俺、飛び降りようか?

終いには
「着陸を何度か試みましたが100mの高さまで降下しても滑走路が目視できません。
よって着陸を断念いたします。」

ってコラー!
諦めるのかー!
そこはホラなんかこう滑走路が見えなくても
テクノロジーでなんとかならんのか?!
・・・もう勘弁ほんとして。
何度も言うけど明日は弟の結婚式なんだよう。
まさか仙台戻るとか言うんじゃないだろうな。
せめて旭川とか北海道のどこかに降ろしてください・・・。


「安全に着陸可能な空港を探しました結果、当機はこれより向かいます空港は・・・」


羽田空港です。


って逆方向だろがー!!!
なーんーでーだー!!


3歩進んで6歩下がったそんな夜。
明日は13時より弟の挙式。
着いた空港は羽田空港。
現在時刻、0時30分。
私と奥さん、涙目。

続く。




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日記才人