静岡出身的存在であるところのヨウスイさんが 彼女と二人でラブラブスケートデートをした際、 青森出身的存在であるところの彼女よりヘタクソだったのは 無理もない話であり、「彼女よりも上手になりたい。」 という理由で、北海道出身的存在であるところの私に 「スケートを教えて。」 と頼んできたのはちょっと邪魔くさいのだった。 北海道人はウィンタースポーツに万能だと思ってるなヤツは。
当日、スケート場に出かけようとしたら ヒマそうにしているグッチを見つけたので とりあえずそのまま拉致る。 水を撒いておけば一晩でリンクができてしまう北海道では 屋内スケート場なんてのはあんまりないので今回初めての屋内デビュー。 屋内なんだから暖かいかな。と割りとナメた服装で望んだが 考えてみれば氷が溶けない温度であるので普通に寒いのだった。 せめて手袋くらいは持って行くべきだった。 コンビニに行く格好のまま拉致られたグッチくんは ガタガタ震えていて、ちょっと悪いことしたかな。と思ったが 面白かったので気にしないことにした。
生まれて3回目のスケートであるところのヨウスイさんは やはり見ていて危なっかしい。 そして香川出身的存在であるところのグッチはさらに危ない。 ちょうどその時、「無料で初心者講習が受けられます」 という場内アナウンスが流れたのでグッチに受けさせることにした。 たくさんのちびっ子に囲まれて、 大人一人で所在無げにしている彼を見ると ちょっと悪いことしたかな。と思ったが 面白かったので気にしないことにした。
ともあれ、グッチも多少上達したし ヨウスイさんもかなり滑れるようになった。 私も15年ぶりにスケートができて楽しかったので 充実した休日が送れたね。 というような旨を話し合って 男3人で仲良く帰ろうとしたところ グッチ君の同期とばったり出くわし そしてその同期が こともあろうにかわいらしい女の子を連れているのを見て 帰り道は3人ともわりかし無言なのだった。
グッチ>「俺ら・・・。負け組ですかね?」
言っちゃダメー!
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